藤電事連会長定例記者会見発言要旨
(2003年 6月13日)

◎ 既にご案内のとおり、首都圏の電力需給ひっ迫の問題を踏まえ、私ども電気事業連合会としても、広く節電のお願いをさせていただいております。
   この部屋も少々室温が高いようですが、日本経団連さんやテナントさんにご協力をいただき、建物の空調を抑えていただいているところです。
   こうしたことから、去る9日以降、電事連の職場での服装を軽装とさせていただいており、本日の総合政策委員会も、各社社長全員が軽装で会議を行いました。この場をお借りして、節電にご協力をいただいている皆さまに、心よりお礼申し上げますとともに、本日の会見は、このような服装とさせていただいておりますので、よろしくお願い申し上げます。


◎ さて、本日、私から申し上げるのは、次の3点です。
  1点目は、改正電気事業法の成立について。
   2点目は、六ヶ所再処理工場品質保証活動の強化について。
   3点目は、電事連役員人事についてです。


1. 改正電気事業法の成立

◎ まず、改正電気事業法の成立について申し上げます。

 ○ 既にご案内のとおり、去る11日、国会において改正電気事業法が成立いたしました。私ども電気事業にとりまして大きな節目でありますので、改めて一言申し上げたいと思います。

 ○ まず、関係者の皆さまのこれまでのご尽力に対し、この場をお借りして、改めて心より敬意を表したいと思います。
    このたび改正された内容は、安定供給の確保とお客さまの選択肢拡大により、お客さま利益の増進を図ることを目的とするものであり、発送一貫体制を堅持しつつ、公平・透明な競争を確保するという、わが国の実情を踏まえた日本型自由化モデルの方向性を打ち出していただけたと、私どもとして高く評価している次第です。
    電気事業制度改革に当たっては、経済・社会活動に不可欠な財である「電気」の安定供給の確保を図ることが何よりも重要であり、今回の制度が長期にわたって維持されることが望ましいと考えております。

 ○ ところで、国会での法案審議の際も、参考人として意見を申し述べさせていただきましたが、今後、新しい制度へ移行していくにあたり課題となっている「自由化と原子力の整合」について、この機会に改めて申し上げたいと思います。

 ○ 昨年6月に制定されたエネルギー政策基本法の趣旨は、エネルギーの「安定供給の確保」、「環境への適合」、および「これら2つの政策目的を十分考慮しつつ市場原理の活用を図る」というものです。今後、21世紀において、ますます資源制約・環境制約が強まることを考えますと、原子力政策の基本方針を定めた原子力長期計画にあるとおり、国の政策としての原子力発電および原子燃料サイクル推進の必要性は不変であり、今後ともエネルギー政策の基軸であると認識しております。
    しかしながら、今後自由化が進展いたしますと、長期にわたって的確にコスト回収を図る必要がある原子力、特にバックエンド事業につきましては、事業期間が超長期にわたること、廃棄物処分等に対する制度のうち未整備のものがあることなどにより、長期的な事業推進に対するリスクが増大します。     私どもは引き続き、民間としてエネルギー政策の大きな柱である原子力発電を、バックエンド事業も含めて推進していく所存ですが、そのためには、民間の事業リスクを勘案しながら、官民の役割分担を見直し、広く薄く、適切にコスト回収を図るような仕組みが必要であると考えております。こうした具体的な方策について、早急に検討の場を立ち上げ、できるだけ早く必要な措置を講じていただきたいと思います。

 ○ このたび、4年ぶりに電気事業法が改正された訳ですが、 私どもは、「電気」という重要な財を扱う社会的な役割を再認識し、「公益的課題と効率化との両立」という制度改革の理念の下、新しい電力供給システムの構築に全力で取り組んでいきたいと考えています。
    そして、電気をお使いいただく方の利益を、ひいてはわが国の利益を一段と高めるため、さらに努力していかねばならないと決意を新たにした次第です。


2.六ヶ所再処理工場品質保証活動の強化
◎ 次に、日本原燃六ヶ所再処理工場における品質保証活動の再確認と強化について申し上げます。お手許の資料1をご覧ください。

 ○ 皆さまご承知のとおり、私どもは、ウラン資源を有効利用する原子燃料サイクルを国内で確立するため、日本原燃とともに使用済燃料の再処理工場の建設を進めています。
    総合進捗率は93%となっており、現在、水や蒸気などを使った「通水作動試験」や、化学薬品を使った「化学試験」を実施しているところです。

 ○ しかし、このところ、燃料貯蔵プールで水が漏れるなど、不具合が出ており、今月予定していたウラン試験の実施も難しい状況となっています。

 ○ こうした事態を踏まえ、私どもは、このほど日本原燃とともに、再処理工場の品質保証を強化することといたしました。

 ○ 具体的な内容は、お手許の資料のとおりですが、電力から品質保証活動強化チームを派遣して現地に常駐させ、日本原燃が主体となって実施している品質保証のシステム、さらには設備やこれまでの各種試験の実施状況などについて、改めて幅広い視点で総合的にチェックし、電力として全面的に協力してまいります。

  ○ なお、私どものこうした取り組みについて、プラントメーカーさんにもお力添えをいただくため、本日の総合政策委員会に、関係7社の代表者の方においでいただき、趣旨をご説明するとともに、一致団結して品質保証の強化に取り組んでいくことを申し合わせた次第です。

 ○ 日頃から申し上げておりますが、エネルギー資源に乏しく、かつ、エネルギー消費の多いわが国で、将来にわたり安定したエネルギー源を確保していくためには、さらに地球環境問題にも対応していくためには、原子燃料サイクルを確立することが必要です。
    私どもとしては、このたびの取り組みを確実に実施することはもとより、安全に万全を期し、2005年7月の操業に向けて、業界の総力をあげて取り組んでいく所存です。


3.電事連役員人事
◎ なお、最後に電気事業連合会の役員人事についてご報告させていただきます。お手許の資料2をご覧ください。
  九州電力鎌田社長の退任に伴い、後任の電気事業連合会副会長は、本日の総合政策委員会において、満場一致で北陸電力の新木社長にお願いすることになりました。その他の異動については、お手許の資料のとおりです。


 ○ 私からは、以上です。