藤電事連会長定例記者会見発言要旨
(2003年12月19日)
◎ 師走も押し迫り、早いもので今年も余すところ10日あまりとなりました。エネルギー記者会の皆さまには、今年1年、大変お世話になりました。この場をお借りして、心よりお礼を申し上げます。
1.この1年を振り返って
◎ さて、本日は、今年最後の会見となりますので、いろいろな出来事があったこの1年間を振り返ってみたいと思います。主な動きをお手許の資料1に整理いたしましたので、ご参考にしていただきたいと思います。
(1)首都圏の電力需給
◎ はじめに、この夏の首都圏での電力需給に際しましては、私どもとしても関係団体に節電をお願いするとともに、電力各社が設備の保守や系統運用に万全を期し、融通など全力でサポートに取り組みました。何とか乗り切ることができましたのは、記録的な冷夏ということもありましたが、東京電力の努力はもとより、何よりも多くの皆さま方のご協力の賜物と考えており、改めてお礼を申し上げたいと思います。
(2)原子力関連
◎ 次に、原子力を取り巻く情勢について申し上げます。
まず、一連の原子力問題によって、国民の皆様の原子力に対する信頼を損ねたことに対し、改めてお詫び申し上げます。
この1年間、私どもは、何よりもまず、お客さまの原子力に対する信頼を回復するため、電力13事業者の社長で構成する「信頼回復委員会」での取り組みを中心に、業界の総力をあげて取り組んでまいりました。中でも、4月には13事業者の代表者による広聴活動「信頼回復委員会
in福井」を開催しましたが、全国各地から参加された方々から貴重なご示唆をいただくとともに、温かい励ましのお言葉も頂戴することができました。今後とも、一歩一歩着実に取り組みを進め、さらなる信頼回復を目指していきたいと考えております。
(3)電力自由化 他
◎ 一方、今年は、わが国の電気事業、さらにはエネルギー政策にとって画期的な出来事がありました。
○ 1点目は、改正電気事業法が成立したことです。2月18日、総合資源エネルギー調査会電気事業分科会においてとりまとめがなされ、その答申内容を受けて、6月11日には改正電気事業法が成立しました。その内容は、安定供給確保と選択肢の拡大により、お客さま利益の増進を図ることを目的とするものであり、発送一貫体制を堅持しつつ、公平・透明な競争を確保するという、わが国の実情を踏まえた日本型自由化モデルの方向性を打ち出していただけたと高く評価している次第です。
○ ご案内のとおり、9月26日には分科会が再開され、現在、電気事業制度の詳細設計などについて検討されているところですが、今後の検討にあたっては、2月の分科会報告書で打ち出された考え方や方向性を踏まえ、適切な制度設計がなされることを期待したいと思います。
○ 2点目は、エネルギー基本計画が策定されたことです。
昨年6月に成立したエネルギー政策基本法の趣旨に沿って、去る10月、エネルギー基本計画が閣議決定されましたが、この計画が今後、わが国の総合的なエネルギー政策を推進する際の指針となるものと期待しています。
特に、「安全の確保を大前提に、核燃料サイクルを含め、原子力発電を基幹電源として推進する」と明記されたことは意義深く、「安定供給の確保」、「環境への適合」の両面から、原子力がわが国のエネルギー政策の基軸であり、引き続き原子力を中心としてベストミックスの構築を図るべきことが再確認されたものと受けとめています。
○ 以上、いくつか申し上げましたが、総じて申し上げますと、電気事業が大きな変革期にある中で、安定供給やエネルギーセキュリティの確保といった、私どもの事業の原点を強く意識した一年だったと思います。
2.プルサーマル計画
◎ 最後に、プルサーマル計画についてご報告させていただきます。お手許の資料2をご覧ください。
○ 私どもでは、プルサーマルの導入を経営の重要課題として、電力9社と日本原子力発電、電源開発、日本原燃の
12社の社長で構成している「プルサーマル推進連絡協議会」を中心に、地元をはじめとする皆さまへの理解活動に取り組んでいるところです。
○ こうした中、去る8月には、原子力委員会が原子燃料サイクルの全体像をとりまとめ、また10月にはエネルギー基本計画が閣議決定され、わが国における原子燃料サイクルの重要性が再確認されたところです。
○ このような状況を踏まえ、本日、私どもは協議会を開催
し、プルサーマル実施に関する諸準備が整い、立地地点の地元情勢等から判断して、実施できる電力からプルサーマルを実施していくこと。そして2010年度までに合計で16〜18基の導入を目指して取り組むことを改めて再確認するとともに、現在の各社の取り組み状況について別添のとおりとりまとめた次第です。
○ 日頃から申し上げておりますが、資源に乏しいわが国において、将来にわたりエネルギーを安定的に確保していくためには、国内での原子燃料サイクルの確立が不可欠であり、その一環であるプルサーマルの重要性はいささかも変わるものではありません。
○ 私どもとしては、地元をはじめとする皆さまのご信頼とご理解に向けた活動をこれまで以上に推進し、一日も早い計画の実現に向け、業界の総力をあげて不退転の決意で取り組んでまいります。
3.まとめ
◎ 来年は、自由化と原子力の議論が本格化し、原子力についての関心が一層高まると思われますが、この機会に21世紀を見据え、今後の活力ある経済社会を支える原子力を含めたわが国のエネルギーについて、さらに多くの皆さまにご理解いただけるよう努めてまいりたいと考えています。
そのためにも、是非ともお客さまご自身に自らの問題として考えていただけるよう、これまで以上に積極的に働きかけていきたいと考えております。
エネルギー記者会の皆さまにも、是非、ご理解とご支援をお願い申し上げます。
○ 私からは、以上です。