新潟県中越地震への対応状況について

2004年11月12日
電気事業連合会

1.地震の状況

(1) 発生時間 10月23日(土)17時56分頃
(2) 震源地 新潟県中越地方
(北緯37.2度,東経138.5度,深さ13km)
(3) 規 模 マグニチュード6.8
(4) 最大震度 7(川口町)
(5) 発生時間以降の余震発生状況
  有感回数 備考
震度 7
 
6
6
5
5
4
 
3
 
 
10月23日 1 2 1 4 3 15 19  
10月24日       1   5 22  
10月25日       1 1 3 9  
10月26日           1 2  
10月27日     1     6 15  
10/28〜11/1           1 13  
11/2〜6       1   3 7  
11/7〜12       1 1 6 4 12日9時まで

 

2.被害状況

 消防庁の発表によると、11月10日9時現在、死者39名、負傷者2,761名、住家全壊808棟、住家半壊1,735棟、住家一部破損16,089棟、建物火災8件などの大きな被害が確認されている。

 

3.停電状況

 中越地方を中心に延べ約30万戸の停電が発生したが、立ち入り禁止や避難指示などが出ている山古志村の全域および小千谷市の一部を除き、11月3日の11時15分までに停電は解消した。

※地震発生時の供給支障電力:434,200kW

(道路の寸断やトンネル崩壊等により、孤立している山古志村の全域および小千谷市の一部については、行政側と復旧に向けた協議を進めている。)

(1) 停電地域
  地図
   
(2) 停電戸数の推移
  グラフ

 

4.主な設備被害(11月9日16時現在)

(1) 東北電力
  原子力設備、
火力設備
被害なし
  水力設備 3水力発電所・3件
(冷却水配管損傷1件、建物一部損傷など2件)
  送電設備 33線路・367件
(鉄塔倒壊1件、鉄塔傾斜3件、鉄塔傾斜(軽微)20件、鉄塔敷地内地盤亀裂など343件)
  変電設備 11変電所・23件
(避雷器折損1件、電力用コンデンサ倒壊1件、機器基礎沈下など21件)
  配電設備 7,566箇所
(支持物関係4,227件、電線関係3,339件)
         
(2) その他の会社
  東京電力 送電線1線路・鉄塔10件
(脚部変形またはたわみ6件、基礎部付近法面崩落4件、詳細な被害状況は調査中)
  柏崎刈羽原子力発電所7号機原子炉自動停止
(11月4日8時57分頃の地震に伴い、タービンの軸ずれが基準を超えたとの信号により自動停止。11月11日16時2分、原子炉起動。)

 

5.復旧状況

(1) 東北電力
 
  要 員(人)
(最大時)
車両(台)
電源車 その他
送電 196 65
変電 150 35
配電 2,100 70 1,050
   
(2) 他電力からの応援
 
  • 停電の早期復旧を図るため、地震発生を受け「非常災害時の応援復旧要綱」に基づき速やかに連絡体制を構築。
  • 地震発生翌日の24日には、隣接会社から電源車などの復旧応援を以下のとおり実施。
  • 今後の余震、天候の悪化などによる被害拡大に備え、関西電力を始め各社とも追加の応援要請に応えられるよう準備を整えている。
 
  要 員(人)
(最大時)
車両(台)
電源車 その他
東京電力 115 29 24
中部電力 15
北陸電力 24
合計 154 34 39

 

6.被災者・地域への主な救援活動

(1) 自治体等への義援金(社員有志の義援金除く)
計 約1億5千万円 〔電力10社計:予定分含む〕
   
(2) 十日町市等自治体への食糧支援 〔東北、東京、中部〕
非常用食糧(カップラーメンなど)約15,400食、缶詰20,300個、
アルファ米 14,200個、ミネラルウォーター、クラッカー など
   
(3) その他 〔東北、東京、中部〕
簡易カイロ 約15,000個、懐中電灯 2,000個
仮設トイレ 52台、IHクッキングヒータ 200台、
毛布、ブルーシート、電子レンジ、電気ポット  など
建築応急危険度判定業務要員の派遣、
社宅を仮住宅として提供、ボランティア要員の派遣、
避難所から入浴施設への無料送迎バスサービス、
避難所へのPHS無料電話の設置        など

以 上