緊急事態を想定した訓練 九州電力川内原子力発電所

vol.09

原子力発電所の安全性向上を目指した日々の取り組み

国内の各原子力発電所では、福島第一原子力発電所事故の教訓から、更なる安全性・信頼性の向上を目指した取り組みを進めています。同時に、発電所の全電源喪失等の緊急事態を想定した訓練を日常的に実施し、緊急時の対応能力の習熟に努めています。

夜間や雨天など厳しい条件で繰り返し実施する原子力発電所での訓練

移動式大容量発電機への電源ケーブル繋ぎこみ訓練の様子

九州電力川内原子力発電所(鹿児島県薩摩川内市)では、過酷事故(シビアアクシデント)を想定した訓練を繰り返し実施しています。例えば、非常用ディーゼル発電機を含めた全電源が失われ、原子炉に冷却するためのポンプが使えない深刻な事態を想定し、「移動式大容量発電機」(海抜28メートルの高台に配備)を起動する訓練や、電気を送るためのケーブルの繋ぎこみ訓練を毎月行っています。

また、原子炉や使用済燃料貯蔵プールの燃料を冷やすための水を仮設ポンプやホースを使って給水する訓練、津波で散乱したがれきをホイールローダで撤去する訓練等、様々なケースを想定した訓練を行っています。
さらに、いかなる状況でも対応できるよう、夜間あるいは雨等の厳しい条件下での訓練も繰り返し行っています。


移動式大容量発電機の容量は4,000kVAで、原子炉を冷却するのに必要なポンプ等の電源が確保されます。川内原子力発電所では各原子炉に1台ずつ計2台配備されています。

原子炉や使用済燃料貯蔵プールの燃料を冷やすための水を仮設ポンプやホースを使って給水する訓練の様子

訓練では実践さながらに社員がお互いに声をかけ合い、指差し呼称で一つひとつ手順を確認しながら作業を行っています。

現場では、今日も安全確保のための取り組みが続けられています。

原子力発電所の安全確保のため、訓練では実践さながらに社員がお互いに声をかけ合い、指差し呼称で一つひとつ手順を確認しながら作業を行っています。