風力発電

風車に風を送ると、風車が回転します。その回転エネルギーを発電機に直接伝えて電気を起こすしくみが風力発電です。

下図のように、右側から風を当てると、風車が回転してオモリを巻き上げます。オモリの代わりに発電機を付けることで、電気を起こすことができます。これが、風力発電の基本原理です。

風力発電機は風を受けて羽が回り、その力が発電機に伝わります。可変ピッチ機構は、風が強い場合に少し羽をねかせて風圧を調整します。増速機はゆっくりとした羽の回転を、発電機が必要とする回転速度に高める役割をします。方向制御機構は風力発電機が正しく風の方向を向いて最も効率的な発電が行えるように、風力発電機の方向を制御します。

風力発電もまた、運転時にCO2などを出さないクリーンな発電方法です。製造時の環境負荷も少なく、低周波音や風切り音が響いても大丈夫な空き地と一定の風がある場所なら設置できます。

しかし、風が止めば電気を発生できなくなるように、気象条件に左右される欠点があります。一年を通じて一定した風を生む土地が、最も設置に適した場所と言えますが、四季があり台風が通過する日本では、適した場所が少ないのが現状です。

新エネルギーのなかでは順調に普及している発電方法ですが、まとまった電力を得るためには広い面積が必要なことや、低周波音や風切り音なども問題になっています。今後は発電効率と、騒音や野鳥保護など新たな環境負荷に対応していくことが課題です。

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