3. 再生可能エネルギー導入政策・動向

拡大に向けた国家計画を策定

2009年のEU再エネ利用促進指令は、加盟国に対し、2020年までに最終エネルギー消費量に占める再エネ比率を加盟国全体で20%、英国に対しては15%に引き上げることを義務付けている。英国がEUへ提出した国家行動計画(NREAP)では、この15%目標(電力量換算で年間約2,400億kWh)の約半分を電力部門、残りを熱供給部門と輸送部門で達成するとしており、達成には電力部門で4,000万kW以上の再エネ電源の導入が必要とされた。

その再エネ電源開発の中心となるのが風力とバイオマスである。中でも洋上風力については大きな期待が寄せられており、2010年1月には、3,300万kW分の洋上風力サイトが競争入札によって風力開発事業者に割り当てられた。

再エネ開発支援策としては、2002年からROと呼ばれるRPS制度に類似した制度が導入されてきた(再エネ発電事業者に対して発電量に応じてグリーン証書を発行する一方、小売事業者に対しては発電事業者からの証書購入を義務付け)が、2010年から小規模電源を対象に固定価格買取制度(FIT)が導入された。さらに2014年には「電力市場改革」(後述参照)の下で、大規模電源も固定価格買取制度(FIT-CFD)の対象となった(実施は2015年4月から)。なお、ROについては2017年3月をもって新規再エネ電源の受付を中止している。再エネの拡大に伴う系統対策としては、送配電網の拡充・整備、スマートグリッドの研究開発、系統接続・運用方法の見直し等が実施されている。

これらの政策により、2006年には年間総発電量の5%に過ぎなかった再エネ発電量が、2016年には25%に達している。
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