4. 原子力開発動向

独自のCANDU炉17基を運転

カナダは世界における原子力発電の黎明期から開発に取り組んできた。特にカナダはウラン資源が豊富であることから、天然ウランを使用する独自の重水炉CANDUを開発し建設してきた。その結果、2017年末現在19基のCANDU炉が運転中で、総発電電力量の16%(2015年実績)を賄う。これらの発電所はほとんどがオンタリオ州に集中して立地している。

連邦政府は、今後も原子力開発を地球温暖化対策上、重要電源と位置付けその開発を進めている。新たな原子力建設プロジェクトは過去数年間、公的企業および民間企業で検討されてきたが、オンタリオ・パワー・ジェネレーション社のダーリントン発電所5、6号機増設計画を除き、州レベルで確定したものは、現時点ではない。

放射性廃棄物は深地層処分する計画

放射性廃棄物処分では、2010年、放射性廃棄物管理機関(NWMO)が使用済燃料処分場のサイト選定手続きを開始した。使用済燃料は現在、暫定措置として各発電所サイト内貯蔵施設で保管されている。政府はサイト内貯蔵、集中中間貯蔵、深地層処分を段階的に行い、段階ごとに次の管理方法を検討する方針である。2040年頃まではサイト内貯蔵を継続しつつ、浅地層集中中間貯蔵施設、地下研究施設の建設を準備する計画である。なお、NWMOは2012年9月、各地域からのサイト選定プロセスへの関心表明受付の一時中断を発表した。すでに受付済の21地域を対象とした調査・サポートに注力し、2015年6月時点で、9地域が対象として残っており、科学的、技術的な側面だけでなく、サイト選定の社会的側面へも対処するため、詳細なフィールド・ワークが実施されている。2018年では5地域が対象とされており、2023年頃までに適地を選定することが期待されている。
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