2.エネルギー政策の動向

世界有数のエネルギー資源国:石炭生産は世界一

中国は化石燃料資源に恵まれた国で、標準炭換算(1kg当たり熱量7,000kcal)で総埋蔵量は約4兆トンと、世界第3位の水準にある。生産量では石炭は世界一、石油は第5位、天然ガスは第7位となっている。石炭資源は西部と北部地区に集中しており、山西省と内蒙古自治区、河南省、安徽省、黒龍江省の5省で、全国の石炭生産量の80%以上を占めている。特に、山西省と内蒙古自治区は、発電炭の主要産地で、主に華東区域と華中区域、広東省地区の発電所に供給されている。全発電炭の40%は山西省産である。石油と天然ガス資源のほとんどは、東北、中、西部地区と海域に賦存している。

エネルギー・電力消費は世界一

このように、化石燃料資源に恵まれた中国であるが、近年の経済発展によりエネルギー消費も驚異的な伸びを示し、現在は世界一(2011年は35億トン)となっている。このエネルギー消費を賄うのは石炭で70%を占めるが、2009年からは純輸入に転じている。また、石油は半分が輸入に依存している。

また、電力需要は近年、飛躍的に拡大し、2012年の総発電電力量は日本の4倍以上となる4.98兆kWhで米国を抜き世界一となった。発電の中心は火力で2012年末の全発電設備容量11.45億kWのうち8.19億kWと全体の71.6%を占め、そのほとんどが石炭火力である。

エネルギー・環境問題に対応し、省エネ、再エネ、原子力開発推進

このエネルギー・発電での石炭使用に加えて、重工業の発展、自動車の普及、都市化の進展に伴って、大気汚染や酸性雨などの公害が深刻化している。

この公害、さらには地球温暖化問題などの環境問題に対応し、増大するエネルギー・電力需要に対応するため、政府は2012年の全国人民代表大会(全人代)では、環境にやさしい社会の構築を掲げ、省エネ、原子力、再エネなどの開発を推進することを発表した。また、「国民経済・社会発展第11次5カ年計画」(2006~2010年)に引き続いて、同第12次5カ年計画(2011~2015年)でも環境対策の強化が叫ばれる一方、「エネルギー発展第12次5か年計画」(2011~2015年)では、効率的な石炭・石油開発、シェールガス開発の推進とともに、再エネ電源、環境にやさしい石炭火力、ガス火力の開発が謳われた。シェールガスは、米国での大規模開発を受けて、埋蔵量が豊富な中国でも開発を積極化しようというものである。

※「国民経済・社会発展第○○次5カ年計画」というのは、5年間における国の運営に関する基本方針を示しもので、開始年の3月に開催される全人代で承認される。一般に「第○○次5カ年計画」と呼ばれる。

発電では、これらの施策は実現に向かっている。発電設備に占める火力の比率は2007年から減少傾向を示す一方、再エネと原子力の比率は増加傾向にある。

実際、政府は小規模石炭火力発電所の閉鎖を進め、2006年から2010年の5年間に全国で7,683万kW以上の設備が閉鎖した。また、再エネと原子力の開発を積極的に推進した。政府は2008年の金融危機対応に4兆元(1元=12.3円)の経済対策を実施したが、その中で、省エネ、汚染物質排出量の低減、環境保護の分野に約2,000億元を充てた。

省エネでは、政府は「エネルギー発展第12次5カ年計画」で、2015年には一次エネルギー総消費量を40億標準炭トンとし、2010年の32.5億トンに対して年率4.5%の増加率に抑制することを見込んでいる。国内総生産(GDP)1万元あたりのエネルギー消費量については、2010年の0.81標準炭トンを16%削減し、2015年には0.68標準炭トンにする計画である。

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