6. 電気事業体制

EDFの株式会社化、部分民営化

従来、フランスの電気事業は、1946年「電力・ガス事業国有化法」により設立された国有企業EDF(旧フランス電力公社、現フランス電力)が発送配一貫体制の下、全国的に電力供給を行ってきた。しかし、1990年代に入りEU大で電力市場自由化が始まり、フランスでも電力自由化が行われることとなった。この自由化に伴い、EDFは欧州各国への進出を図ったが、国有企業であることが障害となるケースも出てきた。そのため、2004年に「EDF・GDF株式会社化法」によりEDFは株式会社化され、一部の株式(約15%)が一般公開された。

送電はITO、配電は法的分離

また、2004年「EDF・GDF株式会社化法」で送電系統運用部門、ガス輸送導管運用部門の法的分離(子会社化)が規定されたことを受けて、EDFは2005年、送電部門を分離し100%子会社(RTE)とした。RTEは2012年、第3次EU電力自由化指令に基づき、エネルギー規制委員会(CRE)から独立送電運用者(ITO)として認証された。ITOとは、親会社からの独立性を高めるための様々な要件を課せられた、法的分離の強化形態であり、EDFは引き続きRTEとの資本関係を維持している。ただし、2017年には、RTEの株式の49.9%が売却されている。

配電部門は、2006年「エネルギー部門法」により法的分離が規定されたことを受けて、2008年に「eRDF」を100%子会社として分離した。同社は2016年5月に、社名を「Enedis」と改めた。なお、フランスにはEnedis以外に配電事業を行っている地方配電事業者(配電部門)が160社程度存在しており、配電電力量のシェアはEDFが約95%、地方配電事業者が約5%となっている。

発電・小売部門:依然としてEDFが圧倒的なシェア

2017年末現在、発電事業者にはEDFのほか、CNR(フランスENGIE社系)、UNIPER(ドイツE.ON社系)などが存在するが、依然としてEDFが国内発電電力量の約80%を占めている。

EDFは2017年末時点で国内発電設備9,233万kW(水力1,977万kW、火力944万kW、原子力6,313万kW)を所有し、2017年のEDFの国内発電電力量は4,247億kWh(水力295億kWh、火力161億kWh、原子力3,791億kWh)となっている。

また、小売供給事業については、自由化以前は、EDFおよび地方配電事業者がその管轄地域内において独占的に需要家に対して電力供給を行っていた。しかし、2000年の「電力自由化法」により小売電力市場が段階的に自由化されたことから、EDFなど既存事業者を離脱して新規参入者から電力供給を受ける需要家が増加した。2017年末時点の新規参入者による販売シェアは、産業用・業務用需要家向けで38.7%、家庭用需要家向けで15.5%となっている。なお、フランスで小売供給事業を行う事業者は、EDFや地方配電事業者(小売供給部門)等の既存事業者が約160社と2000年の自由化以降の新規参入者が約20社存在する。2018年には、新規参入者の一つであるディレクト・エネルジー社が、規制料金よりも安い電気料金やサービスの質を評価され、2017年に続き、最優秀小売業者に選定された。同社は、EDF、ENGIE(旧GDFスエズ社)に続く国内第3位の電力・ガス小売業者である。
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