2. 地球温暖化防止政策動向

温室効果ガス削減目標:2020年までに20%、2050年までにカーボン・ニュートラル

前述のように、フランスは京都議定書に基づき2008年~2012年における温室効果ガス(GHG)の排出量を1990年の水準に維持することが求められたが、5年間平均で6.5%減となり目標を達成した。

今後の削減については、長期目標として2005年の「エネルギー政策指針法」で2050年までにGHGを75%削減、また中期目標として、2009年の「環境グルネル実施計画法」で2020年にGHGを1990年比で20%削減と決められた。さらに、2015年の「エネルギー移行法」では、2030年に1990年比で40%削減、2050年までに75%削減との数字が掲げられている。

これらの目標値は基本的にEU全体の目標値と平仄を合わせたものであるが、マクロン政権は前述のように、2050年目標として、これまでよりさらに踏み込んだ「カーボン・ニュートラル」を掲げている。なお、2015年時点では、1990年比で16.4%減であった。

またフランスは、欧州大で導入されているGHG排出量取引制度である「EU排出量取引制度(EU-ETS)」の下で、発電など特定の産業部門(EU-ETS部門)におけるGHG排出量の削減に取り組んでいる。発電部門では、フランスは原子力の比率が高く、水力も一定の比率を占める一方、火力発電の比率が低く、すでにCO2排出ゼロ電源の比率が総発電設備容量の80%以上を占める。そのため、今後も原子力発電が一定以上維持されていく限り、発電部門でのCO2排出は他国と比較して低い水準に留まると見られる。
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