5.原子力開発の動向

開発目標:2032年までに6,300万kW

インドは原子力開発に早い時期から取り組んで来た。2013年7月現在、原子力発電は6カ所のサイトで、BWR 2基(計32万kW)およびPHWR18基(446万kW)の合計20基478万kWが運転されている。これらの原子力発電所は、水力、石炭火力などの代替電源が手当しにくい地域(西部、南部、北部)に優先的に立地し、地元の州電力局に供給されている。

しかし、原子力発電比率は総発電電力量の約3%を賄うに過ぎない。これはインドが非同盟政策に従い核拡散防止条約(NPT)に加盟しなかったため、これまで外国から必要な原子燃料などの供給を受けることができなかったことが大きく影響している。

しかし、2008年に、「原子力供給国グループ(NSG)ガイドライン」が修正され、インドに対する核関連品目の供給が認められたことから、インド政府は、軽水炉とウラン燃料を海外から輸入し原子力発電を拡大する方針に転換した。2008年10月には米国とインドとの間で原子力協定が締結されたのを皮切りに、フランス、ロシア、カザフスタン、イギリス、カナダなどの国々とも相次いで協定が締結された。

そのため、政府は従来の開発計画をさらに拡大する方向である。原子力庁(DAE)が発表した「電力成長戦略」(2004年)によると、インドは2022年までに2,900万kW、2032年までに6,300万kW、2052年までに2億7,500万kWに拡大する計画であったが、各国と原子力協定が締結され、軽水炉とウラン燃料を大量に輸入することが可能となったことから、DAEは2050年には最大6億5,000万kWまで拡大できると予想している。

外国炉を導入した具体的な建設計画も開始されている。ロシアのロスアトムは2008年、インド原子力省とクダンクラム・サイトに4基建設で合意したが、さらに他のサイトと合わせ最大12基建設する予定である。また、フランスのAREVAは2010年、インド原子力発電公社(NPCIL)とジャイタプール・サイトでEPR6基を建設することで合意した。さらに米国は2つのサイトでWHがAP1000を6基、GEがABWRを6基建設する予定である。

国産炉やこれらの炉も含めて、インドでは建設中7基530万kW(ロシア型PWR2基を含む)、計画中4基530万kWとなっている。

福島第一発電所事故後も、政府の原子力推進方針は変わっていない。しかし、新規の立地地点では、原子力発電所の安全性を懸念した住民による反対運動が活発化し、南部のタミルナドゥ州のクダンクラム原子力発電所では、発電所の操業が延期されている。

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