3.地球温暖化防止政策の動向

京都議定書の目標は達成できる見通し

イタリアは京都議定書によって1990年比で2008~2012年にGHG排出を6.5%削減することを義務付けられているが、2011年には5.4%減とほぼ達成の方向である。これは省エネの進展、発電部門での天然ガスへの燃料転換、再エネ導入などによるが、リーマンショック以降の経済不況によるエネルギー消費の減少も寄与している。

今後はEUの枠組みで取り組むことになっている。EUは2020年の削減目標として排出量全体の約40%を占める排出量取引制度部門で2005年比21%削減、同60%を占めるその他部門で2005年比10%削減し、合計では1990年比20%を削減することを公約している。イタリアはこの決定に従い、その他部門において2005年比13%の削減を達成する方針である。

発電部門では、1997年以降、火力発電量増加のほとんどが実質的にコージェネレーションの増加によって達成されている。また発電用燃料としてCO2排出量の少ない天然ガスの利用が増加し、しかも高効率のガス複合サイクル発電設備(CCGT)で燃焼されている。そのため発電部門のCO2原単位は1990年代以降大幅に改善されている。1996年から2008年までに天然ガス火力の発電効率は20.1%向上し、この間、発電・熱供給部門のCO2排出原単位は525g/kWhから335g/kWhへと減少した。

配電事業者などに省エネを義務付け

一方、電力消費部門では、一定規模以上の配電事業者と配ガス事業者に義務付ける省エネルギーの実施を義務付ける省エネ証書制度を2005年から実施している。この制度では、当局の承認を受けた省エネプロジェクトを実施することによって省エネ量に見合った省エネ証書が発行される。証書は市場で交換することが可能である。

義務対象事業者は、省エネプロジェクトを自ら実施して省エネ義務量相当の証書を取得するか、あるいは省エネプロジェクトを実施しているエネルギーサービス会社(ESCO)などから市場を通じて必要な証書を購入することで課せられた義務を果たすことができる。

事業者が証書取得のために払った費用は補償され、補償に必要な資金は、電力やガスの系統利用料金に上乗せして広く電力・ガス利用者から回収されている。

2012年の全国省エネ義務量は、電力部門が石油換算350万トン、ガス部門が同250万トンであるが、当局が設定した熱量換算値を用いて電力量に換算すると電力部門の省エネ量は120億kWh弱に相当する。

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