4.再生可能エネルギー導入政策の動向

イタリアでは支援策に支えられて再エネ開発が進んでいる。2012年現在、水力を除いて、再エネ電源は風力812万kW、太陽光1,642万kW、地熱73万kWなど合計2,527万kWに達する。

固定買取とグリーン証書の2方式により支援

イタリアでは比較的早い時期から再エネ開発支援策が講じられてきた。

まず、1992年に、電源立地難による国内供給力不足を解消する目的で再エネなどの電力を高い固定価格で買い取る制度が導入された。しかしこの制度は助成金財源の不足を理由に1994年末までの買取申請提出分を最後に打ち切られ、再エネ電源は380万kWが買取契約の対象となるにとどまった。

その後、2002年には、一定割合以上の電力を1999年4月1日以降に運開する再エネ電源で発電した電力で賄うことを発電・輸入事業者に義務付けるグリーン証書制度(RPSに類似する制度)が開始された。再エネ電力比率は当初の2%から段階的に引き上げられ、2012年には7.55%に達した。

さらに2005年からは太陽光電力だけを対象に発生電力を20年間固定価格で買取る制度(FIT)が導入された。買取価格は太陽光設備コストを反映してその後数回にわたり引き下げられる一方で、導入量の目標もその都度引き上げられ、2011年に行われた価格見直しの際には2016年に約2,300万kWという目標が掲げられた。

2013年以降は固定買取に一本化

このようにイタリアはグリーン証書制度とFITの両制度を併用してきたが、2013年以降は支援方式をFITに一本化することが決まり、グリーン証書制度の再エネ電力比率は2015年に0%に引き下げられることになった。

イタリアは今後も再エネ開発を推進する方針である。EUで決めた2020年の再エネ開発目標を達成するため、政府は2010年の国家行動計画で、電力消費に占める再エネ電力の比率を2005年の16.29%から2020年には26.39%にまで高めるとした。さらに政府は2011年に2020年の新たな再エネ電力比率目標として32~35%とする案を提示した。

これは太陽光などの導入が急増し当初の2020年目標が超過達成されることが確実となったためである。実際、太陽光の当初目標(2020年800万kW)に対して、設備価格の大幅な低下で2011年だけで930万kWの太陽光設備が導入された。

負担抑制のため支援に上限枠

しかし、この再エネの大量導入は、そのコストが系統利用料金に上乗せされることで需要家の負担増(2011年時点で電気代の約20%)を招いている。政府は、この再エネ電力支援費用の無制限の膨張を阻止するため、太陽光電力で年間67億ユーロ、その他の再エネ電力で同58億ユーロの上限枠を設定し、この限度に到達後、支援を打ち切ることを2011年に決定した。

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