8.電力自由化の動向

2008年以降KEPCOの赤字が続く

電気事業改革後もKEPCOグループが大きなシェアを占めており、2011年の総発電設備容量の84.5%をKEPCOの発電子会社が占めており、IPPは8.6%、再エネ事業者は2.7%を占めるに過ぎない。

また、電気料金については、2004年までは電力改革により一定の成果が得られたことから、電気料金の値下げが実施され、併せて、用途別・料金単価の格差是正が行われた。その結果、家庭用の料金が3年連続、一般用も2年連続で値下げされた。これは、電力改革以前のLNG長期取引契約(産油国との契約)などにより燃料価格が一定に抑えられたこと、供給予備力に余裕があったため電力設備の開発費が抑えられたことで、卸電力市場の価格が低下傾向を示したためである。

2005年以降は、燃料価格の高騰や電源開発費の拡大などを反映し、2013年1月までに合計8回にわたり値上げが実施されている。しかし政府が大幅値上げを認可せず、値上げ幅が小幅に留まったため2008年以降、KEPCOの赤字が続いている。

KEPCOの赤字の原因は購入電力費の上昇であることから、政府は、燃料価格の高騰や為替変動による購入電力費の上昇を小売り電気料金に反映させるため、今後、KEPCOの電気料金に燃料費調整制度を導入する予定である(2013年7月現在、燃料費調整制度は導入されていない)。

電力不足の懸念が続く

KEPCOの電気料金水準が低いため、需要家の多くがエアコンで暖房しており、冬季の最大電力を引き上げる要因になっている。このため、発電所の定期点検期間が春と秋に限定され、電力不足に陥るリスクが高まっている。2011年9月には、多数の発電所が定期点検に入る中、突然気温が上昇し、供給力不足により合計5時間に及ぶ輪番停電を実施された。こうした状況を打開するため、政府は、2011年から夏季と冬季にビルの温度規制を実施するとともに、大口需要家に電力需給調整の強化を指示するなど非常時電力需給対策を実施しているが、その後も予断を許さない状況が続いている。

韓国の電気事業体制

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