1. エネルギー政策動向

シェール革命

米国は長らく世界最大のエネルギー生産国にして消費国であり、エネルギー輸入大国でもあった。その米国が非在来型の天然ガスであるシェールガスやシェールオイルの登場によって大きく変貌しようとしている。これまで頁岩(シェール)と呼ばれる固い岩盤層に含まれる天然ガスや原油は採掘が困難とされていたが、フラクチャリング(水圧破砕)という採掘手法の技術革新により採算性が向上、生産が本格化している。これがいわゆるシェール革命である。

米エネルギー情報局(EIA)の報告によれば、過去20年間エネルギー消費が安定的に推移しているのに対し、この10年間にエネルギー生産が大幅に増加したことから、生産と消費の差が縮小し2005年に69.3%まで低下した自給率は2017年(11月までの実績)には89.9%まで上昇している。

このシェールガスの増産に伴いLNG輸出計画も活発化している。米国ではLNG輸出施設の建設・操業について、連邦エネルギー規制委員会(FERC)の承認を必要とするほか、自由貿易協定(FTA)締結国以外の国に対する輸出には、エネルギー省(DOE)の承認を必要とする。DOEは2018年3月現在、日本へのLNG輸出プロジェクトを含め18社、29件のFTA非締結国向け輸出案件を承認している。主な案件としては、①サビン・パス液化(ルイジアナ州)、②フリーポートLNG(テキサス州)、③レイク・チャールズLNG(ルイジアナ州)、④ドミニオン・コーブ・ポイントLNG(メリーランド州)、⑤キャメロンLNG(ルイジアナ州)、⑥ジョーダン・コーブ・プロジェクト(オレゴン州)⑦LNGデベロップメント、⑨シェニエール・マーケティング/コーパス・クリスティ液化(テキサス州)など。

アメリカ・ファースト・エネルギー計画

 オバマ民主党政権(2009年~2016年)がクリーンエネルギーへの投資拡大、利用促進を図ることでエネルギー供給の安定化、エネルギー・セキュリティの改善、雇用の創出を図るとする政策を進めたのに対し、2017年に誕生したトランプ共和党政権は「アメリカ・ファースト(アメリカ第一主義)」を掲げ、エネルギーコストを下げ、国内資源を最大限活用することで輸入原油への依存を軽減すべく、以下の政策課題の実現を目指している。
 ① 気候変動行動計画や水に関する規則など、これまでエネルギー開発の障害となってきた政策を廃止する、
 ② 特に国有地でのシェールオイルやシェールガスの開発を促進する、
 ③ クリーン・コール技術の活用と国内石炭産業の復活を図る、
 ④ OPEC諸国や米国と利害が対立する諸国へのエネルギー依存から脱却する、
 ⑤ 環境保護局(EPA)の任務を、大気や水の保護といった本来の役割に戻す。

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