5. 電源開発状況

米国では、豊富な化石燃料の内でも、発電用にはコストが安い石炭を燃料とする石炭火力が最も多く建設されてきた。前述のように、この石炭火力に加えて、60年代後半からは原子力、さらに近年は再エネ電源の開発も行われてきている。また、最近ではガス価格の低下を受けて、ガス火力の建設も盛んになっている。

2016年における発電設備容量(銘板容量)は11億9,125万kWで、2006年の10億7,602万kWから10年間で11%増大した。設備容量に基づく電源構成は、石炭が31%から25%、石油は6%から4%、天然ガス(その他ガス含む)は41%から43%、原子力は10%から9%、水力(揚水含む)は9%から9%、風力は1%から7%、その他再エネは1%から4%へとそれぞれ変化している。

また、2016年の発電設備を事業者タイプ別でみると、電気事業者55%、非電気事業者(IPP)45%となっている。

電力部門における今後の供給力は、連邦エネルギー情報局(EIA)の2016年版「年次エネルギー展望」によると、2017年から2030年までの期間に1億8,660万kWの発電設備の新増設が見込まれる一方、同期間に1億3,280万kWの閉鎖も予想されており、正味の発電設備増分は5,380万kWとなる。
予想されている新増設設備のうち、再生可能エネルギー(水力を含む)が61%、コンバインドサイクルが30%を占めている。これは風力やソーラーなどの再エネ発電コストの低下およびシェールガスの登場による近年の天然ガス価格の低下が大きな要因と考えられる。一方、閉鎖が見込まれる発電設備の45%は石炭火力が占めている。

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