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[英国] 原子力産業協会、Euratom離脱に関する政府への意見書を発表

2017年5月23日

原子力関連事業者250社で構成される英国原子力産業協会は2017年5月3日、欧州原子力共同体(Euratom)離脱に関する意見書を発表した。
Euratomは、欧州内の核物質の管理・監督、原子力市場へのアクセスの保証、第三国との原子力協力協定の締結主体という重要な役割を担っていることから、代替策が講じられないまま英国がEuratomから離脱すれば、ヒンクリーポイントCなどの新設、既設炉の運転、廃棄物管理、廃炉を含む原子力産業全体に深刻な影響が生じることは確実であり、2019年3月の離脱期限までに代替策が講じられない場合には、現協定の維持などの経過措置を講じるべきと主張した。
また、取るべき代替策として、以下を提示している。
(1)Euratomが実施している核物質の管理・監督をIAEAに代替してもらうための措置
(2)Euratom 諸国、米国、カナダ、オーストラリア、カザフスタン、韓国との二国間原子力協力協定の締結・見直し
(3)日本と締結している原子力協力協定が原子力事業推進のために必要な要素を網羅していることの明確化
(4)欧州の原子力市場(核物質、製品、人材、サービス)へのアクセスの確保
(5)核融合などの欧州全体で実施している研究プログラムへのアクセスの確保
(6)英国の原子力業界への信頼の維持と新設原子力などへの投資の確保
なお、EU協定とEuratom協定は別個のものであり、EU離脱に伴って英国は必ずしもEuratomを離脱する必要はないと主張する専門家も存在するが、英国政府は2017年2月に発表したEU離脱の説明文書の中で、「EU離脱にはEuratom離脱も含まれる」と明記しており、ともに2019年3月に離脱するとされている。

 

【情報提供:一般社団法人 海外電力調査会】

 

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