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[米国] 米規制委、ユッカマウンテン計画の審査再開準備で情報収集指示

2017年9月4日

米原子力規制委員会(NRC)は8月8日、オバマ政権時代に打ち切られたネバダ州ユッカマウンテンにおける使用済燃料と高レベル放射性廃棄物の最終処分場建設計画について、許認可手続の再開を念頭に置いた情報収集活動の実施をスタッフに指示した。
同処分場建設のために設置されていた「放射性廃棄物基金」に、6月末現在で約63万4,000ドル残っていることから、2018会計年度(2017年10月~2018年9月)で新たな関係予算が付いた場合に効率的な活用が可能になるよう、基金残額の最大11万ドルを使って関連情報サービスの再構築に向けたバーチャル会議などを開催する方針。
あくまでも、新たな予算の執行準備を適切に進めるための措置であり、許認可手続そのものの再開ではない点を強調している。
ユッカマウンテン処分場計画は、2010年に民主党政権が打ち切りを決定したのにともない、エネルギー省(DOE)はNRCに提出していた建設認可申請を取り下げた。
また、一般市民や団体が公聴会関係の審議文書約400万点を閲覧できるよう、ウェブ上に設けられていたデータベース「許認可支援ネットワーク(LSN)」も2011年9月末で閉鎖。
NRCは、LSNデータをNRCウェブサイトの文書検索システム「ADAMS」に保管した。
この時点で、NRCが発行済みの審査関連文書は、「安全評価報告書(SER)」全5巻のうち導入部の1巻だけだったが、2013年のワシントンDC連邦巡回控訴裁判所命令により、NRCは残余予算を使って、2015年1月までにSERの残り4巻をすべて発行。
2016年5月には環境影響声明書の補足文書も完成させている。
今年1月に発足したD.トランプ大統領の共和党政権は同計画の復活に意欲を燃やしており、DOEのR.ペリー長官は就任して数週間後にユッカマウンテンを視察。
トランプ大統領も2018会計年度の予算教書の中で、同サイトにおける建設認可審査活動の再開に9,040万ドル、最終処分場が完成するまで必要となる中間貯蔵施設の開発開始に660万ドル、これら両方の管理運営費として2,300万ドルを計上した。
NRCの委員が今回の表決を行った時点で議会はまだこれらの予算を最終承認しておらず、NRCのスタッフと諮問機関の原子力安全許認可会議パネルは、現会計年度末の9月30日までに建設認可審査の再開準備として情報収集活動を行うべきだとNRC委員に勧告していたもの。
具体的には、LSNを再構築するか、代替システムを導入するかという点について(1)「LSN諮問審査パネル」の会合を3回開催し、同パネルのメンバーと一般市民が技術情報を交換する、(2)ネバダ州内で公聴会の開催場所を確保するための市場調査を開始し、開催場所のセキュリティ分析も実施する、とした。
また、メリーランド州にあるNRC本部の公聴会設備を接続して、「バーチャル会議」を開く可能性についても評価の実施を提案していた。
NRCでは現在、委員定数5名のうち2名分が空席で、表決の際に共和党支持派のC.スビニッキ委員長と中立派のS.バーンズ委員が今回の勧告を承認。
民主党支持派のJ.バラン委員は「非承認」票を投じた上で、「議会が新たな予算措置を決定する前に、審査再開と受け取られるような明確なシグナルをNRCが発するべきではない」とコメントしている。 

【情報提供:一般社団法人 日本原子力産業協会

 

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