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[フランス] 環境大臣、2025年の原子力削減目標達成の先送りを示唆する発言

2017年11月10日

2017年11月7、8日付の現地報道によると、ニコラ・ユロ環境大臣は2017年11月6日の閣議後の記者会見で、「自分はごまかしよりも現実的、誠実であることが好きだ」と前置きした後、2025年に原子力発電比率を50%にするという目標達成は「困難である」ことを認め、「現実的な期日」を定める必要があると述べた。同氏は「政府は閣議で出来るだけ早期に原子力50%という目標を達成したいという意向を明確に再確認したが、気候変動に関する我が国の目標を犠牲にすることは考えていない」とした。また、その後の発言として「政府はこの(削減)目標を達成するために2030年もしくは2035年というスケジュールで作業を進めることになろう」とも述べた。

同氏のこうした発言は、RTE(送電会社)の長期電力需要想定発表後のもので、その想定を受けてのものと報道されている。

RTEの想定では、2025年に原子力発電比率50%を達成するには、フェッセンハイム原子力発電所1、2号機(各92万kW)の他に2,200万kW(90万kW級原子炉22基相当)を停止する必要がある。その場合、環境大臣が今年7月、2022年に完全に廃止すると国際公約した石炭火力を電力の安定供給のため運転継続することが必要となるだけではなく、ガス火力1,100万kWの新設も必要となり、発電部門のCO2排出量は4,200万tに増加するとRTEは予想している。

なお、大統領府発表の11月7日の閣議議事録では、「大統領は政府に対して、エネルギー移行法で規定された目標達成に必要な電源構成について、可能な限り早い時期に達成するよう、新しい計画を示すよう要請した」とされているに留まる。

 

一般社団法人海外電力調査会の情報をもとに作成】

<参考>[フランス] ユロ環境大臣、原子力比率低減目標の達成は困難と発言 (2017年8月3日掲載)

 

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