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[スウェーデン] 最終処分場計画、安全規制当局は政府に肯定的見解提示

2018年2月5日

スウェーデン核燃料・廃棄物管理会社(SKB)が提出していた使用済燃料の封入プラントおよび最終処分場の建設許可申請について、同国の放射線安全庁(SSM)は1月23日、政府に建設の許可を勧告する最終見解を表明した。
原子力法に照らし合わせて、処分場の安全性と放射線防護面についてSKBの申請書を審査した結果、SKBには要件を満たすだけの潜在的能力があると結論付けたもの。
一方、同処分場における処分方法や立地選定など、環境影響面を環境法に照らして審査した国土環境裁判所は同日、使用済燃料を封入する銅製キャニスターの長期的な安全性に疑念が残るとしており、SKBから追加の証拠文書が必要との見解を政府に提示した。
SKBは2020年代初頭の同処分場着工を目指しているが、建設を許可するか否かの判断は、これらの見解に基づき政府が下すことになる。
SKBが申請していたのは、使用済燃料の処分に関連する2種類の施設の建設・立地許可である。
1つはエストハンマルにあるフォルスマルク原子力発電所の近接エリアで、使用済燃料12,000トンを地下500mの結晶質岩盤に直接、最終処分する施設。
申請書は2011年に、SSMと国土環境裁判所に提出した。
もう1つは、オスカーシャムにある集中中間貯蔵施設(CLAB)の隣接区域で、使用済燃料を6,000本のキャニスターに封入するプラント。
CLABでは容量を11,000トンに拡張する計画があり、その設備と同プラントが完成した場合、これらは「CLINK」と総称されることになっている。
SSMは今回の声明の中で、「周辺住民の健康や環境を損なわずに使用済燃料を安全に管理し、最終処分する能力がSKBには備わっている」と明言。
審査を通じてSKBは、施設の建設や操業、長期的な安全確保と放射線防護など、原子力法が定める段階毎の許認可プロセスに沿って、対象施設の安全解析書(SAR)作成能力があることを証明したことになる。
ただし、政府が実際にこれら施設の建設許可を発給する際は、一定の条件を付けることをSSMは提案。
申請書の記述通りに施設が建設・操業されるようSKBに要求するとともに、施設の着工前や試験操業の開始前、および通常操業を開始する前にもSARの提出を要求し、SSMによる審査と承認を義務付けるべきだとしている。
一方の国土環境裁判所は、使用済燃料封入プラントやCLABにおける活動は環境法に準じて許可できるとしたものの、最終処分場については、処分プロセスが銅製キャニスターの機械的強度に及ぼす影響や、腐食による損傷の程度が不明確だと評価。
SKBが示した調査文書は堅実なものだったが、全体的に見て、キャニスターの耐久性にかなりの不確定要素が含まれていることや、それらの要素すべてを安全解析で考慮したわけではないことを示しているとした。
そのため同裁判所としては、最終処分場が長期的に安全だと判断することはできないと指摘。
環境法に基づき建設を許可できるとしたら、それは、キャニスターの耐久性も含めてSKBが追加文書で最終処分場の安全性を立証できた場合に限ると強調した。
国土環境裁判所のこうした見解についてSKBは、「裁判所が要求した質問すべてに回答することはできないが、当社が安全な処分の要件を満たしていることはSSMが評価結果の中で説明済みだ」と指摘。
裁判所への詳細説明に関する作業はすでに進めており、それらを提示することで、政府も環境法に照らして建設を承認することを確信すると述べた。 

【情報提供:一般社団法人日本原子力産業協会】 

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