原子力の安全文化とは

安全文化(セイフティカルチャー)

「安全文化(セイフティカルチャー)」という考え方は、1986年に発生したチョルノービリ(チェルノブイリ)事故の原因の調査と検討の結果をきっかけとして生まれました。調査にあたった国際原子力機関(IAEA)の国際原子力安全諮問グループ(INSAG=International Nuclear Safety Advisory Group)は、事故の原因を分析していく中で、この事故の根本的な原因として、そもそも現場の作業者も、また原子力発電所の運転にあたっている事業者も、そして国レベルでも、原子力の安全に対する考え方や意識そのものに問題があるのではないか、それは「文化」と呼べるほどの深さと広さをもって、個人や組織あるいは社会の意識や行動を左右しているのではないかとの疑問を提起しました。

1992年にINSAGは報告書をまとめ、その中で、

安全文化とは、『原子力施設の安全性の問題が、すべてに優先するものとして、その重要性にふさわしい注意が払われること』が実現されている組織・個人における姿勢・特性(ありよう)を集約したもの。

と定義しています。つまり、「安全文化」とは、組織と個人が安全を最優先する風土や気風のことです。

社会全体の安全確保のための努力

「安全文化」のあるところでは、原子力に携わる組織は、安全最優先という考え方のもとに安全対策をとります。また、現場の作業者一人ひとりに至るまで、原子力に携わるすべての人が、安全確保のために誠実な努力を行い、責任を果たします。

「安全文化」は、事業者、作業者、国など産学官のさまざまなレベルで原子力に関わる人たちの具体的な積み重ねを通じて育成され、組織の風土として、また、携わる人の気風として定着し、さらに社会全体が安全に対する認識を高めることにつながっていくと期待されます。

世界の原子力発電事業者は、チョルノービリ(チェルノブイリ)事故の教訓を受けて、1989年に原子力発電所の安全と信頼性を高めることを目的に「世界原子力発電事業者協会(WANO)」を設立しました。

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