なるほど!日本のエネルギー~エネルギーミックスを考える~

各種データ

エネルギー基本計画

エネルギー基本計画とは、エネルギー政策基本法に基づき、エネルギー需給に関する施策の長期的、総合的かつ計画的な推進を図るための計画として、基本方針(「安定供給の確保」「環境への適合」及びこれらを十分考慮した「市場原理の活用」)や講ずべき施策などから構成されたものです。

2021年10月に閣議決定された第6次エネルギー基本計画は、2050年カーボンニュートラル、2030年度のCO2排出削減目標(2013年度比46%減)の実現に向けたエネルギー政策の道筋を示すとともに、安全性の確保を大前提に、気候変動対策を進める中でも、安定供給の確保やエネルギーコストの低減(S+3E)に向けた取組を進め、日本のエネルギー需給構造が抱える課題の克服をテーマとしています。

なお、エネルギーを巡る情勢の変化を勘案し、エネルギーに関する施策の効果に関する評価を踏まえ、少なくとも3年ごとに、基本計画に検討を加え、必要があれば変更されます。

長期エネルギー需給見通し

2021年10月に決定された、国の長期エネルギー需給見通しにおいては、2030年度における原子力発電比率は20~22%程度となっており、我が国のエネルギー供給の一部を支える重要なエネルギーと位置付けられています。

温室効果ガス排出削減量目標

各国の温室効果ガス排出削減量目標

国・地域 2030年目標 2050カーボン
ニュートラル
日本 ▲46%(2013年度比)(さらに、50%の高みに向け、挑戦を続けていく) 表明済み
中国 (1)CO2排出量のピークを2030年より前にすることを目指す
(2)GDP当たりCO2排出量を▲65%以上(2005年比)
2060年までに
アメリカ ▲50~▲52%(2005年比) 表明済み
インド GDP当たり排出量を▲33~▲35%(2005年比) 2070年までに
ロシア 1990年排出量の70%(▲30%) 2060年までに
EU ▲55%以上(1990年比) 表明済み
韓国 ▲40%(2018年比) 表明済み
カナダ ▲40~▲45%(2005年比) 表明済み
イギリス ▲68%以上(1990年比) 表明済み

2020年10月、日本は2050年までに温室効果ガスの排出を全体としてゼロにする「カーボンニュートラル」を目指すことを、また2021年4月には2030年度に温室効果ガスを2013年度比で46%削減することを宣言しました。
この目標は世界各国同様、非常に野心的なものと言えます。

日本の再生可能エネルギー導入状況

※発電量実績は2018年度のもの
グラフは、資源エネルギー庁 総合資源エネルギー調査会 電力・ガス事業分科会
再生可能エネルギー大量導入・次世代電力ネットワーク小委員会 第25回資料を基に作成

太陽光や陸上風力の導入にあたっては、平地などの適地の確保が重要です。
平地あたりの再生可能エネルギー発電量は日本が世界最大。日本の国土は山がちで、適地が限られているなかにあっても、世界でもトップクラスの増加スピードで導入が進んでいます。

主要国の電源別発電電力量の構成比

【出典】IEA WORLD ENERGY BALANCES 2021
日本のみ資源エネルギー庁資料 2019年度エネルギー需給実績
※端数処理の都合上、構成比の合計が100%にならない。

国際連系線で電力系統が繋がっているヨーロッパ諸国では、国ごとの電源構成にはそれぞれの特徴があるものの、EU全体を見た場合には、震災前の日本と似た、バランスのとれた電源構成が達成されています。