運転訓練シミュレータを用いた実践訓練 四国電力原子力保安研修所

vol.10

運転技術を向上させる継続的な取り組み

四国電力伊方発電所(愛媛県伊方町)に勤務する運転員は、発電所内での教育訓練だけでなく、原子力保安研修所(松山市)においても、発電所の中央制御室を模擬した運転訓練シミュレータを用いて実技訓練を受けています。すべての運転員は年4~5回程度、当直班ごとのチーム訓練や技能レベルに応じたシミュレータ訓練などに取り組んでいます。

これまでにもシミュレータを用いて、故障や事故など様々な非常時の状態を模擬した厳しい状況下での運転操作訓練に挑んでいますが、福島第一原子力発電所の事故後は、事故の教訓を踏まえたシビアアクシデントの訓練も行われています。

例えば、所内すべての交流電源が喪失する厳しい事態を想定した訓練では、薄暗い照明の下、運転操作を試みます。伊方3号機を模擬したシミュレータ室内にアラーム音が鳴り響き、赤や緑のランプが点滅。運転員は危機に臨んでも落ち着いて事態を安全に収束できるよう訓練に励んでいます。そして、的確な運転操作ができているかを、訓練を指導するインストラクターが厳しくチェックするなど、運転技術を向上させる実践的な取り組みが継続して行われています。