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2017.11

安全意識を高め、安全・安定運転を継続 ~関西電力 高浜発電所~

関西電力高浜発電所(福井県高浜町)では、国の安全審査に合格した3、4号機が、地元のご理解を得て、今年6月から7月にかけて営業運転を再開しました。
安全性の向上については、国の新規制基準の基本である「深層防護」を徹底し、地震・津波などの自然現象への備えや、非常時に原子炉などを安定的に冷却するための電源および冷却水を確保できるよう何重もの対策を実施。規制に適合することはもちろん、その枠組みにとどまらない自主的な安全対策に取り組んでいます。
具体的には、外部電源や既設の非常用ディーゼル発電機などの代替電源として、各号機に2台の空冷式非常用発電装置を配備。また、海水ポンプが使えない事態に備えて大容量ポンプ車、送水車などを発電所内の高台に分散配置。さらに、海水ポンプモーター予備品を確保するなど、冷却機能の強化にも力を入れています。
現場では手動による起動確認作業なども行われており、電気保修課の樋口慎吾作業長は「安全はすべての業務についてまわるもの。作業の目的をしっかり把握し、安全を最優先に一つひとつの行動をおろそかにしないことを心がけ、職場の仲間にも呼びかけています」と、基本動作と安全意識を積み重ねる大切さを強調していました。
同発電所所長室の青野力也課長は「運転再開でようやくスタート地点に立った気持ち。引き続き安全・安定運転を続けていき、トラブルなく次の定期検査を迎えたい」と話していました。

  • 放水口側に設置された高さ8メートルの防潮堤

  • 恒設空冷式非常用発電装置で電源を多重化

  • 高台に分散配置されている大容量ポンプ車や送水車

  • 訓練で消防ポンプを搬送する発電所員