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2019.01

高効率火力の運転開始へ所員一丸
~北海道電力 石狩湾新港発電所~

北海道電力石狩湾新港発電所(北海道小樽市)では、2月に予定する1号機の営業運転開始に向けた総合試運転が最終段階に入っています。

石狩湾新港発電所1号機は、同社初のLNG(液化天然ガス)を燃料とするコンバインドサイクル発電方式の火力発電所として、2015年の着工以来、順調に建設工事が進められてきました。営業運転開始後は、発電効率が高く、環境特性にも優れた最新鋭の発電所として、電力の安定供給に貢献するものと期待されています。

北海道電力では、電力をより安定してお届けするために、燃料種別の特性などを考慮したバランスの良い電源構成の構築や、北海道と本州を結ぶ北本連系設備の増強(60万kW⇒90万kW)に取り組んでいます。

北海道電力(グループ会社を含む)の火力発電設備は、2019年1月現在、13基中6基が運転年数40年を超え、経年化による設備トラブルの増加が懸念されます。これら経年化発電設備の代替電源として期待されている石狩湾新港発電所は、3号機まで建設計画があり、「3基すべてが運転開始すると総出力は約170万kW。当社では苫東厚真発電所(石炭火力)を抜き、泊発電所(原子力)に次ぐ大型電源になります」(青塚剛志・石狩湾新港火力発電所建設所長)。経年化への対応はもとより、燃料種の多様化による供給安定性の向上や、自然災害などによる設備トラブルに備えた電源立地の分散化に貢献する見通しです。

「電力の安定供給に果たす石狩湾新港発電所の役割は大きく、主力電源として期待されています。1号機の営業運転開始まで、何よりも安全確保を最優先に、関係者が一丸となって着実に総合試運転を進めていきたい」と話す青塚所長。同発電所では、計画通りに営業運転開始を迎えるため、発電所の全所員が緊張感を持って、日々の業務に取り組んでいます。

  • 発電機軸受部分の点検の様子

    発電機軸受部分の点検の様子

  • 蒸気タービンと発電機の結合部を目視で点検

    蒸気タービンと発電機の結合部を目視で点検

  • ポンプの水の流れを聴診棒で確認

    ポンプの水の流れを聴診棒で確認

  • 石狩湾新港発電所 外観

    石狩湾新港発電所 外観