電気事業連合会 原子燃料サイクルポータル

Cycle 03 再処理・再利用 発電後の使用済燃料の中には、核分裂していないウランや、原子炉内で生まれたプルトニウムが含まれています。これらは再処理して取り出し、燃料として再利用することができます。
使用済燃料を再処理することで、ウラン・プルトニウムを再利用できるだけでなく、使用済燃料を直接処分する場合に比べて、高レベル放射性廃棄物の体積が約4分の1になります。これにより直接処分に比べ、処分施設の面積を約2分の1~3分の1に縮小することができます。また、ガラス固化体からは、ウランやプルトニウムが除かれるため、天然ウラン並みの有害度になるまでの期間が約12分の1に低減されます。

(出典:エネ百科)

使用済燃料の再処理

使用済燃料を化学的に処理して、ウランとプルトニウムを分離・回収します。再処理によって回収されたウランとプルトニウムは、新たな燃料として再利用することが可能です。再処理は、資源の有効活用と放射性廃棄物の量を削減するための重要な工程です。
国内では現在、原子燃料サイクルの要となる日本原燃(株)の再処理工場が、2026年度中のしゅん工に向けて工事が進められています。

事業者(国内) :
日本原燃(株)

日本原燃の再処理工場(出典:日本原燃HP)

最新動向

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MOX燃料への加工

使用済燃料から、再処理によって分離されたプルトニウムをウランと混ぜて、混合酸化物燃料「MOX(モックス)燃料」に加工し、これを現在の原子力発電所の軽水炉で使用することを「プルサーマル」といいます。
国内では現在、日本原燃(株)のMOX燃料工場が、2027年度中のしゅん工に向けて工事が進められています。

事業者(国内) :
日本原燃(株)

MOX燃料工場のイメージ(出典:日本原燃HP)

最新動向

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プルサーマル発電の実施

MOX燃料は、プルサーマル発電に利用されます。プルサーマル発電では、MOX燃料を従来の軽水炉に装填し、核分裂反応を通じて発電します。なお、国内の原子力事業者は、使用済 MOX 燃料の再処理技術の早期確立を目指し、フランスにて使用済 MOX 燃料に関する再処理実証研究の実施に向けた取り組みを進めています。

事業者(国内) :
北海道電力(株), 東北電力(株), 東京電力ホールディングス(株), 中部電力(株), 北陸電力(株), 関西電力(株), 中国電力(株), 四国電力(株). 九州電力(株), 日本原子力発電 ,(株), 電源開発(株)

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