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2023.05
新たな技術を随所に散りばめ
~東北電力 上越火力発電所1号機~

メーカーと長年にわたって共同開発した新型ガスタービン(左から蒸気タービン、発電機、ガスタービン)
2022年12月に営業運転を開始した東北電力上越火力発電所1号機(新潟県上越市)。メーカーと新型ガスタービンを共同開発することで発電効率は世界最高の63.62%を達成しました。これにより、LNG燃料の節約と二酸化炭素排出量の削減を実現しています。また、発電量の増減を従来型の火力発電所の約3倍の速度で行う能力を有することと、起動時間が短いことが大きな特徴で、1日の電力需要や再生可能エネルギーの発電量の変動に柔軟に対応できる重要な電源です。
当初は2023年6月の営業運転開始予定でしたが工程を短縮し、電力需給が厳しくなる厳冬期前の2022年12月に営業運転を開始することができました。「工程を確実に進めることができたのは地域の皆さまや協力企業など多くの関係者の協力があったから」と話すのは、上越火力発電所建設所の高橋和也さん。「複雑な工事や試運転の工程管理となりましたが、次に生かすべき貴重な経験ができました」と振り返ります。
同じく建設所の小野辰陽さんは、「建設工事中は品質管理のため、1日1回は現場に行くと決め、メーカーや技術者の方々ともよく話し合いながら工事を進めました」と回想します。
上越火力発電所は、設備点検でも最先端の取り組みを行っています。例えば、ロボットやドローンによる自動パトロールに加え採取データを解析するAI技術を導入し、点検作業の省力化を実現しています。カーボンニュートラルへの移行期における電力の安定供給に貢献するだけでなく、DX(デジタルトランスフォーメーション)推進の好事例としても注目を集める発電所です。

上越火力発電所の全景 提供:東北電力

自律移動で点検作業を行うロボット 提供:東北電力

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高橋さん(左)と小野さん
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