2020.10
大型の台風10号接近、九州地域中心に大規模停電災害時連携計画が機能 一丸で早期復旧果たす
9月上旬に相次いで被害をもたらした「台風9号」「台風10号」の影響で、お亡くなりになられた方々に心より哀悼の意を表しますとともに、ご遺族と被災されたみなさまに心よりお見舞いを申し上げます。
また、電力設備が被害を受けたことにより西日本の広いエリアで多数の停電が発生し、お客さまに大変なご迷惑とご不便をおかけしましたことを深くお詫び申し上げます。
特に甚大な被害をもたらした台風10号は特別警報級まで発達しなかったものの、2020年9月6日から7日にかけて非常に強い勢力で九州に接近。九州電力送配電エリアを中心に、中国電力ネットワーク、四国電力送配電、沖縄電力の各エリアで大規模な停電が発生しました。
ほぼ全域が暴風圏に入った九州電力送配電エリアでは、強風により電柱の折損、電線の断線や混線が発生し、鹿児島県や長崎県を中心に停電件数が最大で約47万6千戸(7日午前6時時点)に及びました。

配電線復旧作業の様子 提供:電気新聞
今回の停電復旧対応に当たり、電力各社は被災会社からの要請を受ける前に自発的に応援派遣の準備を行いました。台風の影響が想定された中国、四国、沖縄を除いた全国の一般送配電事業者6社(北海道電力ネットワーク、東北電力ネットワーク、東京電力パワーグリッド、中部電力パワーグリッド、北陸電力送配電、関西電力送配電)が、台風の接近前から九州エリアへ合計362人の対応要員や合計53台の高圧発電機車を順次応援派遣するなど、早期復旧に向けた取り組みを行い、被害が最も大きかった九州エリアでも、9月9日までに送電の復旧を全て完了しています。
一般送配電事業者は、昨年の台風15号などの教訓を踏まえた6月のエネルギー供給強靱化法成立に際し、事業者間や関係機関との連携体制を強化する「災害時連携計画」を共同で策定し、7月に国に届け出を行いました。
これにより、事業者間だけでなく自治体などとも事前に協定を結び、緊密に連携しながら復旧に当たっています。
私ども電気事業者にとりまして、「電力の安定供給」は最大の使命です。安定供給や停電の早期復旧につきましては、引き続き電力各社間でしっかりと協力し、お客さまに安定した電気をお届けできるよう、全力で取り組んでまいる所存です。

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