エネルギー基本計画って?

2025年2月に決まったエネルギー基本計画 エネルギー政策について書いてあるみたいだけど 何だか難しそう

エネルギー政策の基本

エネルギー資源のほとんどない日本では、エネルギー政策はとても大事だよね
国内の事情や国際情勢にあわせて、さまざまなエネルギー源を組み合わせて「S+3E」を満たすようなエネルギー政策をたてているんだ

エネルギー政策(S+3E)

  1. 安定供給 経済効率性 環境適合性
  2. 安全性

『S+3E』とは、安全性の「S」と安定供給、経済効率性、環境適合性の3つの「E」のこと。安全性を前提に3つのEをバランスよく実現しなければならないんだ。

ピカールくん
今回の計画は、国際情勢の変化などのリスクをふまえ、エネルギーの安全保障と安定供給の重要性がより明確化されたよ

電力需要増加の可能性

電力需要増加のグラフ
  1. 2013年度 1.08兆kWh
  2. 2022年度 1.00兆kWh
  3. 2040年度 1.1~1.2兆kWh程度

出典:2040年度におけるエネルギー需給の見通し[関連資料](資源エネルギー庁)

人口の減少や節電・省エネなどにより電力需要が減る傾向にあったんだけど、AIの登場によりデータセンターなどを新しく作るため、電力需要が増加すると想定されているんだよ。

2040年度における発電方法の組み合わせ(エネルギーミックス)

  1. 2040年度における発電方法の組み合わせ(グラフ)
  2. 火力3~4割 原子力2割程度 再生可能エネルギー4~5割

出典:エネルギー基本計画の概要(資源エネルギー庁)

安定供給を確保するために、S+3E を大前提に、省エネルギーを進めるとともに、再生可能エネルギーと原子力を最大限活用していくことが必要なんだよ。さらに、再生可能エネルギーの導入を最大化する ことにともなう調整力として火力も活用していくことが大切なんだ。

ピカールくん
将来の電力需要の増加が見込まれるから、いろいろな発電方法をバランスよく組み合わせることが大事なんだね

エネルギー基本計画

結局エネルギー基本計画って何?

エネルギー基本計画とは

  1. 国が定めるエネルギー政策の基本方針
  2. 2025年2月に新しい計画が決定
ピカールくん
2050年カーボンニュートラルの実現(CO2排出量を実質的にゼロにすること)を目指して、2040年の目標や取り組みも書かれているんだって!

具体的な目標

どんな目標があるの?
いまと何が違うんだろう?

CO2を出さない発電方法の比率(脱炭素電源)の比率

CO2を出さない発電方法の比率
  1. 2013年度 12%程度
  2. 2022年度 27%程度
  3. 2040年度 6~7割程度

出典:2040年度におけるエネルギー需給の見通し[関連資料](資源エネルギー庁)

再生可能エネルギーや原子力などのCO2を出さない発電方法(脱炭素電源)の比率を2022年度の27%程度から、2040年度には6~7割程度にしていく目標なんだって。

CO2排出量

CO2の排出量
  1. 2013年度 12.4億トン
  2. 2022年度 9.6億トン
  3. 2040年度 3.6~3.7億トン程度

出典:2040年度におけるエネルギー需給の見通し[関連資料](資源エネルギー庁)

発電するときなどに出るCO2の排出量は2022年度では9.6億tだったけど、2040年度には3.6~3.7億t程度にまで削減することが目標なんだ。

エネルギー自給率

エネルギー自給率
  1. 2013年度 6%
  2. 2022年度 12.6%
  3. 2040年度 3~4割程度

出典:2040年度におけるエネルギー需給の見通し[関連資料](資源エネルギー庁)

2022年度時点で日本はエネルギー資源のほとんどを輸入に頼っていて、エネルギー自給率は12.6%なんだけど、2040年度にはエネルギー自給率3~4割程度を目標にしているんだ。

ピカールくん
いろんな目標があるけど達成のためにはもっとがんばる必要があるんだね

2040年 エネルギーミックス

2040年に向けてどんなことに
取り組んでいくんだろう?

エネルギー政策の取り組み

  1. 再生可能エネルギー 主力電源として最大限導入する 【主な取り組み】 ・立地地域との共生、理解促進・コストの削減や、安全対策強化の取り組み・FIT電源の自立化に向けた取り組み・次世代技術の研究開発の加速
  1. 原子力 安全を最優先に最大限活用していく 【主な取り組み】・再生可能エネルギーか原子力かどちらかではなく、ともに最大限活用と位置づけ ・廃炉が決まった原子力発電所を有する事業者のサイト内での建て替え ・次世代革新炉の開発・設置 ・使用済燃料対策を着実に進め、核燃料サイクルを推進 ・最終処分の実現に向けて、多くの地域で調査を行う
  1. 火力(LNG、石炭、石油) 需要増加を見据えた供給力、調整力として活用する 【主な取り組み】・安定供給に必要な発電量を維持・確保する ・効率が悪い発電所の廃止 ・次世代化、高効率化の推進 ・水素・アンモニアなどを活用した脱炭素化 ・燃料の安定的な確保
ピカールくん
2040年エネルギーミックスへはまだまだ道半ばいろいろな取り組みをして目標に向かっていくんだ

2050年に向けて

さらに先の2050年に向けて
何をしていけばいいんだろう?

CO2排出量の削減

  1. 2040年度 CO2排出量
  2. 73%削減を目指す
  1. 2050年
  2. カーボンニュートラルの実現を目指す

自動車や工場などを電化にしていったり、水素などのクリーンなエネルギーを使ったり、さらには、空気中からCO2を取り除く技術や、バイオ燃料を使った技術など、さまざまな取り組みをしていくんだって。

ピカールくん
2040年度も高い目標だけど、2050年はもっと高い目標なんだ。みんなの家庭はもちろん、工場や物を運ぶ仕事など様々な分野での電化など、CO2排出量を減らしていかなくちゃならないんだ

2050年に向けて

あらゆる選択肢を追及して…2050年 再生可能エネルギー+蓄電池+浮体式洋上風力発電 火力+水素・アンモニア+CCUS 原子力など

再生可能エネルギー・原子力・水素…あらゆる技術を開発して、CO2排出量の削減に取り組んでいかなければならないんだ。

ピカールくん
いろんな可能性に挑戦してみんなで目標達成に向かって進んでいこう!
ピカールくん
くわしく知りたい時はこちらの動画をチェックしてね!

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