今冬に備え万全期す石炭火力 北海道電力 苫東厚真(とまとうあつま)発電所

vol.11

この冬の厳しい電力需給を踏まえて、北海道では2010年度に比べ6%以上の節電目標が設定されました。こうした中、石炭火力で総出力165万キロワットを誇り、北海道内の基幹電源である北海道電力苫東厚真
発電所(北海道厚真町)には、引き続き安定した稼動が求められます。

同発電所では、全3機が稼動すると、およそ5~6日間で運搬船1隻分の量の石炭を消費します。そのため、石炭を積んだ運搬船がオーストラリアなどからほぼ数日おきに入港します。船が接岸すると、直ちに巨大な重機を用いた荷揚げが24時間体制で2日間にわたって行われ、発電所に隣接する貯炭場〔苫東コールセンター(株)〕で保管されます。
この貯炭場では、荒天等により船の入港が遅れたり、荷揚げができない場合にも備えて、発電所がフル稼働しても1カ月以上運転が可能な量が常時確保されています。この冬は、必要量より多めに石炭を受け入れて、発電所の安定した運用を支えます。

原子力発電所である泊発電所の運転再開が見通せない状況の中、この冬の北海道の生活や産業を支えるため、安定した電力電力需給を実現しようと懸命な現場の総力戦が続きます。


苫東コールセンター(株)の全景