地元に根ざし、地域に貢献 お客さまの笑顔を糧に電気を届ける

vol.17

傳田 実智雄さん

中部電力 飯山営業所
志賀高原サービスステーション 所長

傳田 実智雄さん

日本最大のスキーリゾート地として有名な長野県の志賀高原。標高1600mを越える山腹に、19ものスキー場が点在する。観光施設や別荘などが多く、この地の電気を守るのが傳田の仕事だ。

志賀高原の配電線は、ほとんどが森林原野の中を通る

志賀高原の配電線は、ほとんどが森林原野の中を通る。

中部電力は、営業所から遠隔にある地域に、配電線の巡視や保守などを行う地域密着型の拠点を設けている。志賀高原サービスステーションもそのひとつ。傳田はここに夫人と住み込み、業務にあたっている。

入社は1980年。長野県北部の営業所を中心に配電業務一筋に歩んできた。2013年8月から現職に就いたが、たった一人で広い範囲をカバーしなければならず、その重責に「着任当初はとても不安だった」と振り返る。

志賀高原の配電線は、ほとんどが森林原野の中を通る。担当するエリアには、約1400本もの電柱とそれに架かる電線や電力設備がある。高所作業車を使えない場所も多く、時には、1時間以上歩いて山深く分け入り、一人で電柱に昇って作業することも。また、緊急時には昼夜を問わず対応が必要となる。
「気力、体力、使命感が大切だ」傳田の熱い気持ちが伝わってくる。

夫人の協力はもちろん、飯山営業所のサポート、そしてなによりも地域の方々が温かく迎え入れてくれたことが、かつての不安を吹き飛ばし、むしろ、「この地域のために働きたい」という原動力に変化していった。

志賀高原サービスステーションの担当エリアは、決して住民が多い地域ではない。しかし、季節を問わず多くの観光客が訪れる。とりわけスキーシーズンは気が抜けない。電柱上部にできる雪の塊は停電の原因となるため、専用の棒で突き崩して取り除かなければならない。厳冬期でも汗びっしょりになる重労働だ。また、停電を防ぐためにさらに重要なのは、「雪のない時期にしっかりと巡視し、倒木などで電線が切れないよう、あらかじめ対応すること」だという。備えを万全にする日常の地道な業務は欠かせない。

静かな山あいの一軒家に、今日も明かりが灯る

「この電線の先にあるお客さまの笑顔を守ることができる。それがやりがいであり、喜びである」と感じる傳田。すでに「地元」となった志賀高原に根ざし、自分を律する厳しさを持ち続けながら、培った使命感に燃え、持てるスキルをすべて発揮する。地域と一体となった姿がそこにある。

Enelog Vol.17 繋ぐ力インタビュー映像