フランス会計検査院が原子力発電コストの推計を発表
2012年2月13日
フランスの会計検査院は1月31日、原子力発電の実勢コストを算定し、1000kWhあたり49.5ユーロ(約5030円)であると示した。この推計は2010年時点のコストで、将来的な原子炉解体、廃棄物処理のコストも含まれている。同院はこの種のコストの把握が難しいことを認めており、解体費用が2倍になった場合には実勢コストが52ユーロになると予想している。さらに福島第1原発事故を踏まえて導入される安全性向上対策に必要な投資も含めて、2025年までに保守費用は2倍に増えると見込み、この場合の実勢コストは54ユーロになるとの見方を示した。フランス紙は、こうした原子力発電のコストはガス発電の74ユーロ、地上風力発電の69ユーロより低いが、最近導入されたフランス電力公社(EDF)に対する原子力発電の卸売価格である42ユーロより高いと指摘している。なお、EDFは原子力発電の卸売価格の引き上げを要求している。
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