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ドイツ政府、脱原発政策で欧州諸国との協力に意欲を示すも産業界は苦言

2012年6月19日

2012年6月5日付報道によると、ドイツのフィリップ・レスラー経済相は6月5日に開かれたシンポジウムで、ドイツの原子力発電所廃止前倒し決定について欧州レベルでの展望がない限りは機能しないと発言、フランスやポーランドなどの隣国と送電網整備等の分野で協力する可能性を探る考えを明らかにした。同じシンポジウムに出席したドイツ化学業界大手であるBASFのハンブレヒト前会長は、電力需要家の立場から原子力発電所廃止前倒しに伴う対応の遅れを批判した。再生可能エネルギーの立地に対して送電線の整備が追いついていない現状を指摘した上で、必要な法令の整備が遅れていることに加え、電力料金の上昇圧力は大きいと指摘した。レスラー経済相はこの批判に対して、脱原子力の対応が1年で実現するはずはないと前置きした上で、既に多くの取り組みがなされたと反論、新規インフラへの投資は国の役割ではなく、国は調整役として市場原理に基づいた投資を後押しすると説明した。なお、ドイツの送電事業者らが示した試算によれば、脱原子力に関わる費用は2000億ユーロ(約20兆円)ないし4000億ユーロ(約40兆円)に上るとされている。

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