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ドイツ、所有権分離方式の発送電分離は送電線の増強にマイナスとの分析

2012年12月11日

2012年11月21日付のドイツ国内誌は、連邦議会(下院)で緑の党から送電線建設の遅れの要因を問われた連邦政府が、その理由の一つとして大手電力グループによる送電子会社の売却(所有権分離方式による発送電分離)を挙げていたことを明らかにした。4大電力グループの内、3グループは競争促進を図る欧州委員会からの圧力、国内の脱原子力政策による経営悪化などの理由から、2010~2011年にかけて送電子会社を所有関係のない法人に売却した。しかし、連邦政府が今回回答をした際に参照した経済大臣会議(ドイツ各州の経済大臣で構成、連邦経済大臣もオブザーバーとして参加)のエネルギー部会による委託調査(委託研究機関はドイツエネルギー機関、DENA)によると、大手電力グループによる送電子会社の売却後に送電線建設の進捗状況が遅くなったとしている。ドイツでは、再生可能エネルギーの大量導入に伴い、送電線建設の増強が必須状況にあるため、2009年に送電線増強法を策定。同法により優先して建設する24ルートを選定して、当該ルートの許認可を迅速化するなどの規則を施行している。ただし、同ルートの送電線が1834kmに及ぶのに対して、実際に建設されたのは2012年上半期時点で214kmに過ぎず、下半期に建設されるのも35kmにとどまる見通しである。

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