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ドイツ、再エネ発電増で2023年に電力輸出は3倍になるも石炭火力はほぼ横ばい

2013年9月12日

ドイツの有力週刊誌は2013年8月29日、同誌が入手した連邦系統規制庁の将来の電力供給見通しに関する内部資料の内容を報じた。それによると、ドイツの消費電力量は2012年の5300億kWh(推定値)から2022年には約10%減少する。一方、発電量は脱原子力政策によって2022年までに原子力発電量が1000億kWh強減少するのに対し、再生可能エネルギーによる発電量は約1500億kWhとなり、全発電量に占める比率は現在の23%から35%に増加する。また、褐炭火力もほぼフル稼働されて発電量は現在(1590億kWh)よりもわずかに少ない1480億kWhとほぼ横ばいを維持すると見られる。このため、気象条件にもよるが電力が余剰となり、2023年の電力輸出量は2012年の230億kWh弱から750億kWh程度に達する見通し。その結果、需要家にとっては短期的には電気代の負担が増加することになる。理由は、大量の電力を輸送するために数十億ユーロの工費をかけて新規の送電線を早期に建設する必要があり、さらに再エネ電力への支援コストが増加するためである。再エネ電力は固定価格で買い取られ、卸電力市場で売却されているが、固定買取価格と市場での売却価格の差を最終需要家が負担しなければならない。再エネ電力が大量に市場に出回ることで卸電力価格が下がるにつれ、需要家が負担する価格の逆ザヤは拡大することになる。今回報道された需要想定では、政府が進める脱原子力、再エネ推進を骨子とするエネルギー転換政策によって再エネ電力が増加するにもかかわらず、褐炭火力発電が維持されることでCO2削減には必ずしもつながらないことになり、現在反対運動の強い送電線建設に対して、再エネ電力ではなく環境面で問題がある褐炭火力発電による電力を送電するためにも送電線建設が必要とされるとの理由から、同誌ではこうした反対がさらに強まる可能性を指摘している。系統運用規制庁では「褐炭火力は競争力が非常に強く、再エネ電力の比率が上昇してもほとんど影響を受けることはない」とコメントしている。

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