海外電力関連 トピックス情報

ドイツ:再生可能エネルギー法(EEG)の改正法が成立、8月1日から実施

2014年7月28日

各州代表で構成される連邦参議院(上院)は2014年7月11日、賛成多数で再エネ法(EEG)改正法を可決した。同法案は6月27日に連邦議会(下院)を通過しており、8月1日から施行されることになった。改正法をめぐっては欧州委員会から出された改善要求でドイツ政府と欧州委員会との間で激しい応酬があり、改正法は成立しても実施できない可能性が指摘されていた。しかし、参議院の票決直前の7月9日になって合意が成立した。争点となったひとつは、国外から輸入される再エネ電力に対するEEG助成金の扱い。輸入再エネ電力は、現在、EEGによる再エネ賦課金を負担する一方、EEG助成金を受け取っていないが、欧州委がEEG課徴金の免除、ないしはEEG助成金の適用を求めたのに対して、ドイツ政府は輸入電力からの再エネ賦課金徴収は今後も続けるものの、2017年からは輸入再エネ電力について新規設備20万kWの枠を設け、競争入札に基づいて助成を行っていくことを約束した。これは、ドイツ政府が設定した年間再エネ導入量600万kWの3%に相当し、現在の輸入再エネ電力のシェアと同じ規模。もうひとつの争点は電力多消費産業へのEEG賦課金の減免をめぐるもので、2012年の法改正で導入されたこの措置に対して、EUの国家補助規則に抵触するとして欧州委は2013年12月に調査を開始していた。今回の改正法では減免措置が縮小されたものの、大口需要家が依然大幅な賦課金の免除を受けられることを批判していた。合意では、これまでのEEGに基づいて2013年と2014年に減免された賦課金のうち3000万ユーロ(約41億円)を政府に返還させることになった。影響を受けるのは減免措置対象となっている約2100社のうち約350社である。現在の減免額は合計で51億ユーロ(約7000億円)であることから、ドイツ政府にとってはごく軽微な譲歩と受け止められている。

 

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