海外電力関連 トピックス情報

[米国] DOE、原子力による水素製造開発を支援

2018年6月27日

米国エネルギー省(DOE)のエネルギー効率・再生可能エネルギー部燃料電池局は2018年5月24日、原子力エネルギーを利用した水素製造研究開発計画に総額で最大350万ドルの資金提供を行うことを発表した。
これは先進型炉(高温ガス炉)から発生する熱と電力を用いて水を電気分解し、水素を製造する技術(HTE)を開発するもので、ベースロード電力を担う原子力発電所に、水素製造という追加的収入源を提供し得るものである。
理論上、HTEは高温で反応させるほどエネルギー効率(単位H2生成量当たりの入力熱エネルギー+入力電気エネルギー)が向上する一方、装置構成材料への要求条件が厳しくなるため、以下の技術開発が計画されている:(1)電気分解セルの運転温度(反応温度)を原子炉の供給熱源温度とするプロセスの開発(フューエルセル・エナジー社に150万ドル)、(2)全セラミック積層化技術をHTEへ適用する開発(サンゴバン社に100万ドル)、(3)原子炉の供給熱源温度で運転可能なHTE新材料の開発(ウェストバージニア大学に100万ドル)。

 【情報提供:一般社団法人海外電力調査会】

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