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[英国] SMR等の新たな原子力研究開発センターがオープン

2019年3月20日

英国政府が産業界との協力により2012年に設置した先進的原子力機器製造研究センター(NAMRC)は2月13日、イングランド中部のダービー市南部にある商業・技術パーク内に、NAMRCの新たな研究・技術革新センター(=写真)をオープンしたと発表した。
ミッドランド全域における様々な規模の製造業者と、経済的に最も重要な産業分野で協働する機会を探るのが主な目的。
現地の報道によれば、NAMRCは同支部を通じて小型モジュール炉(SMR)の供給チェーンを構築する方針である。
新しい制御装置やセンサー機器など、SMR開発に不可欠な先進的技術分野に集中的に取り組む考えで、一層幅広い産業分野にそれらを適用していくと伝えられている。
英国政府のビジネス・エネルギー・産業戦略省(BEIS)は2018年6月、民生用原子力部門との長期的な戦略的パートナーシップとなる「部門別協定」を公表しており、国内エネルギー・ミックスの多様化を図るとともに原子力発電コストを削減するため、産業界からの投資も含めて2億ポンド(約285億円)を確保。
この中から、出力30万kW以下のSMRも含め、新型モジュール式原子炉(AMR)を研究開発するプロジェクトに、英国政府は今後3年間で最大5,600万ポンド(約80億円)を投資することになっている。
NAMRCミッドランド支部の役割は、イングランド地方にある先進的製造技術パークとモジュール化研究開発施設における中核的な研究能力を補完することである。
同支部が設置された商業・技術パークは、ダービー市議会とロールス・ロイス社、および複数の不動産企業が連携して運営。
元々は、航空宇宙部門や自動車・鉄道部門など、輸送エンジニアリング関係の供給チェーンで、最先端技術の研究と技術移転を進めるために設置されていた。
NAMRCのA.ストーラーCEOは、同支部により地元企業が原子力関係の契約を受注できるよう支援していくと明言。
NAMRCが開発している技術であれば、自動車や鉄道、航空宇宙、再生可能エネルギー、それ以外の数多くの高価値部門においても、製造上の課題に取り組むことができると述べた。
BEISのR.ハーリントン産業担当相も、「原子力最先端技術の新しいセンターを通じて、地元の雇用や経済成長が促進される」とし、供給チェーンの強化により、数百万ポンドがこの地域にもたらされるほか、最終的には原子力発電所の低炭素な電力が数百万戸の家庭に供給されると強調している。
(参照資料:NAMRCの発表資料、原産新聞・海外ニュース、ほか)

©NAMRC

【情報提供:一般社団法人日本原子力産業協会

 

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