[ロシア・中国] ロスアトムの燃料子会社、中国の高速実験炉に燃料供給
2019年8月16日
ロシア国営原子力企業のロスアトム社は2019年7月9日、子会社であるTVEL燃料会社が中国の高速実験炉(CEFR)用の燃料1バッチ分を納入したと発表した。
同社の発表によると、同燃料はTVEL社と中国原子能工業公司(CNEIC、中国核工業集団公司CNNCの子会社)、中国原子能科学研究院(CIAE)との契約に基づき、世界で唯一高速炉用のウラン燃料を製造できる同社モスクワ地区の工場で製造されたものである。
CEFRは研究用に使われているが、2万kWの発電所としても運用され、国際原子力機関(IAEA)は、ロシア以外の国に存在する唯一の高速動力炉として分類している。
また、中国が建設中のCFR-600型高速中性子実証炉用の燃料も、同社とCNNCの子会社であるCNLY社が2019年1月に締結した契約に基づき同工場で製造する予定としている。
さらに、両国は、田湾原子力発電所向けのVVER-1000用の燃料の供給、ロシア製燃料部品を使ったYibin(四川省宜賓)工場でのVVER-1000用燃料のライセンス生産に続き、VVER-1200用新燃料の供給についても交渉しており、高速炉技術の協力は、その長期的戦略の一環と見られる。
【情報提供:一般社団法人海外電力調査会】
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