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[スウェーデン] 規制当局、使用済燃料中間貯蔵施設と低中レベル廃棄物処分場の安全な操業継続を保証

2020年10月13日

スウェーデン放射線安全庁(SSM)は9月21日、使用済燃料の集中中間貯蔵施設(CLAB)と低中レベル放射性廃棄物処分場(SFR)を操業するスウェーデン核燃料・廃棄物管理会社(SKB)について、「2028年までこれらの施設を安全に操業することが可能である」との見解を表明した。
オスカーシャムにあるCLABとフォルスマルクにあるSFRの安全・放射線防護に関する包括的評価は、スウェーデン国内の他の原子力施設と同様、少なくとも10年に一度の実施が事業者に義務付けられている。
SSMは、両施設についてSKBが2018年9月に提出した最新の包括的評価報告書を審査した結果、原子力活動法の要件を概ね満たしていると評価。
報告書の書類手続上いくつか不十分な点も見受けられたが、放射線安全上の重要度は低いとした。
SKBにはこれらの点を改善し、両施設の安全性を維持・向上させる能力があるので、SSMは次回の評価が行われる2028年までに同社はそれを実施すべきであると指摘。
SSMによれば、同社は現時点でもそのための合理的かつ適切な対策を「アクション計画」として日々の操業に盛り込んでおり、報告書も体系的かつ自己批判的にまとめられている。
これらのことからSSMは、今後も同社が関連要件を満たし続けられると判断したもの。
スウェーデンでは、稼働中の原子力発電所から出る使用済燃料を地下500mの結晶質岩盤に直接、最終処分することになっている。
このため処分事業者のSKBは2006年11月、CLABの隣接区域で使用済燃料をキャニスターに封入するプラントの建設許可申請書を、2011年3月にはエストハンマルにあるフォルスマルク原子力発電所の近接エリアで、使用済燃料最終処分場を立地・建設するための許可申請書をSSM等に提出した。
1985年から操業中のCLABは、最終処分場が完成するまでの間、最大で8,000トンの使用済燃料を貯蔵することが可能。
この容量のうち約7,300トン分がすでに埋まっており、SKBは2015年に貯蔵容量を11,000トンに引き上げるための申請を行っている。
なおSSMは2018年1月、使用済燃料の封入プラントと最終処分場、2つの施設の建設許可申請について、許可の発給を促す最終勧告をスウェーデン政府に対して行ったが、政府としての結論はまだ出ていない。
(参照資料:SSM(スウェーデン語)の発表資料、原産新聞・海外ニュース、およびWNAの9月21日付け「ワールド・ニュークリア・ニュース(WNN)」)

 

【情報提供:一般社団法人日本原子力産業協会

 

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