ノルウェー政府は2020年9月21日、同国におけるCCS(CO2回収・貯留)プロジェクトに対する投資計画を発表した。
同計画は「Longship」と名付けられ、ノルウェーのセメント大手Norcemが同国南部Brevikの工場で進めるCO2回収プロジェクト、フィンランドのエネルギー大手Fortumの子会社Fortum Oslo Varmeがオスロの廃棄物発電施設で進めるCO2回収プロジェクト、石油大手Equinor、Shell、Totalの3社により進められ、北海北部海底の貯留層にCO2を輸送・貯留する「Northern Lights」プロジェクトの3事業を対象に、総額約168億ノルウェークローネ(約1,850億円)が投じられる。
ノルウェーの気候環境大臣であるSveinung Rotevatn氏は、「再エネの導入だけでCO2排出量の全量を削減することは不可能であり、セメント業などいくつかの産業ではCCSがCO2排出量を削減できる唯一の方法である」とコメントし、これまで長年にわたり国内でCCSの実証試験を進めてきた同国の知見を生かし、CCSの取り組みを強力に推進していくとしている。 

【情報提供:一般社団法人海外電力調査会

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