海外電力関連 トピックス情報

[ドイツ] 2023/2024年冬季ガス不足の可能性は低いとする報告が発表

2023年3月10日

ドイツ経済研究所(DIW)は2023年2月22日、同国が2023/2024年冬季にガス不足に直面する可能性は低いとの報告書を発表した。
2022年9月にロシア産天然ガスのドイツへの供給が停止された後も「他の供給源を活用したこと、需要が急激に減少したことから緊急事態は発生しなかった」とし、産業界におけるガス節約努力は引き続き重要ではあるものの、ノルウェーからの天然ガス輸入、ベルギー、オランダのLNGターミナルを経由したガス輸入および新設された浮体式LNG貯蔵再ガス化設備(FSRU:Floating Storage and Regasification Unit)により2023年の天然ガス供給を安定化することは可能であり、2023/2024年冬季のガス不足は予測されないとした。
同報告書では、最も可能性の高いシナリオとして、ガス消費量が12%減少する(2018~2021年平均比)限り、約870億㎥の供給があれば全需要を満たすことができるとし、2022年と同様にノルウェー産天然ガスとLNGの供給があれば対応可能としている。
さらにドイツのLNG輸入能力の95%を利用するシナリオでは、供給量は例年とほぼ同じ水準の約940億㎥まで増やすこともできるとした。
しかしこの場合は「世界市場で十分なLNG調達を行う必要があり、ドイツの輸入事業者にとっては課題」と付け加えている。
そして結論として「ロシアからの天然ガス供給と陸上LNGターミナルがなくてもガス供給は確保される」とし、現在国内3地点で計画されるLNGターミナル建設計画は、エネルギー産業にとって必要なければ、気候変動政策の観点からも不要であると主張している。

【情報提供:一般社団法人海外電力調査会】 

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