[オランダ・英国] SMRの水素製造、高い費用対効果との研究結果が発表される
2024年5月30日
オランダの原子力開発会社ULCエナジーは2024年5月15日、デンマークのトプソー社の固体酸化物型水電解装置(SOEC)と英国ロールス・ロイス社製小型モジュール炉(SMR)を組み合わせた水素製造コストは、代替手法よりも大幅に安い3.50ユーロ/kg以下との研究結果を発表した。
この3社およびオランダのコンサルタント会社KYOSが参加した同研究で明らかになったSOECとSMRによる水素製造の利点は、(1)ロールス・ロイスSMRは稼働率95%で24時間365日稼働できる、(2)SOECは従来の電解技術と比較して消費電力当たりの水素製造量が多い、(3)原子力発電所の熱交換器から直接蒸気の供給が可能、(4)オフグリッドでの水素製造が可能の4点だという。
ますます不安定になる送電網に、水素製造を中断して供給できる電力の柔軟性としての価値を考慮すると、水素製造コストは2050年までに2.00ユーロ/kg未満まで下げることができるという。
【情報提供:一般社団法人海外電力調査会】
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