[ベルギー] 欧州委員会、原子炉2基の運転延長への国家補助に対する調査を開始
2024年8月8日
欧州委員会は2024年7月22日、ベルギー政府によるチアンジュ原子力発電所3号機(PWR、約109万kW)とドール原子力発電所4号機(PWR、109万kW)の運転期間の10年延長に対する公的支援が、EU国家補助規則に沿ったものかを検証する詳細な調査を開始した。
両機は、フランスのエネルギー大手Engieの子会社Electrabelが89.8%、EDFの子会社Luminusが10.2%を所有。
支援内容は、(1)ベルギー政府とElectrabelが折半出資で合弁会社を設立し、Luminusとともに両機を所有・運営、(2)寿命延長の資本支出を賄う総額約20億ユーロの株主ローンの発行と増資、(3)政府による、Electrabelの開発活動費の前払い、延長期間中の差額決済契約(CfD)、5億8,000万ユーロの融資、営業キャッシュフロー保証などの財政支援の他、150億ユーロの一括払いによる放射性廃棄物と使用済燃料の長期貯蔵・最終処分に関するElectrabelからベルギー国への債務譲渡など。
欧州委員会はこれらの支援は一つのものとして一括して検討されるべきとしている。
【情報提供:一般社団法人海外電力調査会】
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