5月9日付の報道によると、南アフリカ共和国における原子力発電所増設計画に対して、世界のエネルギー関係企業が入札を待ち構えているという。同計画の総費用は400億ドル(約3兆2000億円)と見積もられているが、契約の内容や地元企業に対する配分額などは固まっていないと、ピーターズ・エネルギー相は語っている。政府は、同国の石炭火力発電への依存度を下げる目的で、3~4サイトに少なくとも6基以上の原子炉を2030年までに建設するとしている。世界の原子力開発の中で最も大きな計画の一つとなるこのプロジェクトには、フランス、米国、日本、韓国、中国、ロシアの企業が契約獲得に向けて長年、力を入れてきた。南アフリカ共和国はアフリカ大陸において唯一の原子力発電所保有国であり、ケープタウン近くのクバーグに2基の原子炉(PWR、出力94.5万kW)を稼動させている。

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