国連、放射線科学委員会が福島事故の放射線影響について報告書を発行
2014年4月18日
国連の放射線影響を評価する科学委員会(UNSCEAR)は2014年4月2日、福島事故の健康への影響に関する報告書を発行した。同報告書では、放射線被ばくによるがんや遺伝性疾患などへの影響は識別できないくらいに小さい、と結論づけた。周辺住民の迅速な避難によって放射線が防護されたことから、被ばく線量は低いか非常に低いものであった、としている。日本人の自然放射線による生涯の被ばく線量は170ミリシーベルトとされるのに対し、福島に住む人々の今回の事故による生涯被ばく線量の増加分は10ミリシーベルト未満であるとした。また、UNSCEARは「最も重要な健康への影響は、地震、津波、および原子力事故による精神的、社会的生活に関すること、放射線被ばくのリスクに対する不安に関することである」としている。
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