2018年4月30日付の報道によると、独自動車メーカーのダイムラー社によって2016年に設立された蓄電池事業者のMercedes-Benz Energy Americas社(以下ベンツエナジー社)が事業撤退することが明らかになった。
ベンツエナジー社は家庭向け蓄電池事業を行ってきたが、電気自動車で利用している蓄電池の設計が高機能であるため、固定型の家庭向け蓄電池としての販売はコストが見合わないということが事業撤退の主な要因とされている。
ベンツエナジー社以外にもこれまで、日産が2016年5月に欧州における家庭向け蓄電池販売の計画を発表したほか、2018年1月にAudiがドイツおよびスイスで太陽光と蓄電池を活用したスマートグリッドの実証実験を開始する等、自動車メーカーによる蓄電池事業への参入の動きが相次いでいた。
しかし、今回のベンツエナジー社の撤退により、EVを製造する自動車メーカーによる固定型蓄電池事業への参入にも課題が存在することが明らかになったといえる。 

【情報提供:一般社団法人海外電力調査会】 

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