2018年9月17日付の報道によると、大手石油化学関連情報提供会社ICISのエネルギー分析チームは同日、ICIS Power Horizonモデルにて4つの石炭相殺シナリオの影響と、2030年に向けたドイツの電力価格およびCO2排出への影響シミュレートを行い、分析結果をレポートとして発表した。
ICISにおけるEUの電力と炭素分析の代表であり、このレポートの著者であるマーカス・フェルディナンド氏は「ドイツにおける石炭事業からの撤退は潜在的に2023年に向けてドイツの電力のスポット価格を55~60ユーロ/MWhに押し上げる可能性がある。電力価格の上昇が予期されるのは石炭火力発電容量の過剰な削減と欧州における炭素価格上昇が見込まれることが原因」としている。
また、CO2のEU排出枠(EUA)価格が上昇することによって、本来長期にわたって計画されている石炭および褐炭火力発電からの撤退がこの5年間で急速に進展し、当該火力発電電力量の減少が見込まれるとあわせてせて同レポート内で伝えられている。

 

【情報提供:一般社団法人海外電力調査会

 

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