ホワイトハウスは2020年12月16日、「宇宙原子力発電・推進(SNPP:Space Nuclear Power and Propulsion)に関する国家戦略」(宇宙政策第6指令)を発表した。
同指令によると2020年代半ばまでに月面、惑星面、および宇宙空間での発電、ならびに核熱推進エンジンなどの用途に適したウラン燃料の製造を可能にし、2027年までに航空宇宙局(NASA)が、エネルギー省(DOE)や民間などと協力して月面で40kWe以上の核分裂発電の実証プロジェクトを開始するとしている。
同発電システムは、月面での持続的な活動や火星探査を支援することになる。
既にDOEはNASAなどと協力しながら、宇宙で利用する濃縮ウラン燃料の製造能力の開発、月面で実証する核分裂発電炉の設計などを行っている。
なお、核不拡散への配慮からSNPPでの高濃縮ウランの使用は、他の燃料や電源では代替不可能な用途に限定するとしている。

 

【情報提供:一般社団法人海外電力調査会

 

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