オーストラリア(豪州)鉱物評議会は2021年10月6日、豪州における小型モジュール炉(SMR)の潜在的な役割、予想される運転コスト等をまとめた報告書を発表した。
米国のニュースケール社のPower Module、GE日立社のBWRX-300およびカナダのテレストリアル・エナジー社のIMSRの使用可能性を検討し、2030年以降、3つの平準化電力コストは、1kWh当たり0.064~0.077豪ドル(約5.3~6.4円)になると推定している。
「これが実現すれば、豪州で利用可能な24時間365日のゼロエミッション電源の中で最も安価になる」という。
同報告書によると、SMRは、安全性の向上、コストの低下、廃棄物量の低減に役立ち、グリッドの追加投資をせずに老朽化した石炭・ガス火力発電所のリプレースが可能であるなど、豪州のエネルギー市場に「理想的に適合」しているとのこと。
現在、豪州での原子力利用は、連邦および州レベルの規制で禁止されている。

 

【情報提供:一般社団法人海外電力調査会

 

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